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「雲の向こうはいつも青空」 曇り空を見上げる気持ちが変わる空の仕組み

2026.03.31

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空を見上げて365 私たちの身近にある空には未知の魅力や不思議が詰まっています。誰かに話してみたくなるような空の世界を、雲研究者の荒木健太郎さんが案内します。一緒に今日の空を見上げてみませんか。 連載一覧はこちら>>

雲の向こうはいつも青空

見上げた空一面を雲が覆っているのを見ると、心まで曇りがちになることがあります。そんなときに思い出したい言葉があります。

「There is always light behind the clouds.」

直訳すれば「雲の後ろにはいつも光がある」。日本語では「雲の向こうはいつも青空」という意味合いで受け取られることの多い言葉です。これは、『若草物語(Little Women)』の作者として知られるルイーザ・メイ・オルコット(1832~1888年)の言葉で、苦しい状況や逆境の先には必ず希望がある、そんな励ましが、この一文に込められています。


実際、厚い雲に覆われて雨の降る空であっても、飛行機で雨雲を抜ければ、そこには青空が広がっています。飛行高度は8000~12000メートルほど。そこで見られる青空は、地上から見上げる空とは見え方が少し異なり、濃く深い、格別の青色を目にすることができるのです。

この色の違いは、大気中に浮遊するちりや水蒸気の量に由来します。太陽の光が地球の大気に届くと、空気分子や微細なちりなどによって散乱されます。目に見える光のうち、波長の短い青い光が強く散らばるため、私たちは日中、青空を見ることができます。しかし、大気中のちりや水蒸気が多いと、青以外の光も散乱され、複数の色が混ざり合うため、空は白っぽく淡い青に見えます。

高い空は、地上に比べるとちりや水蒸気が非常に少ないため、空気分子によって青い光だけが強く散乱します。その結果、上空では深い青色の空を見ることができるのです。

どんなに曇っていても、雨の降る暗い空でも、その向こうには変わらず青空が広がり、太陽の光が満ちていると想像すると、たまには曇り空を見上げるのもいいものです。

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写真/荒木健太郎

写真/荒木健太郎


監修/荒木 健太郎 Kentaro Araki
雲研究者・気象庁気象研究所主任研究官・学術博士。専門は雲科学・気象学。防災・減災のために、災害をもたらす雲の仕組みを研究している。映画『天気の子』気象監修。『情熱大陸』『ドラえもん』『マツコの知らない世界』など出演多数。著書に『すごすぎる天気の図鑑』シリーズなど。XInstagramYouTube

文/佐々木 恭子 Kyoko Sasaki
気象予報士・防災士。合同会社てんコロ.代表。民間気象会社で予報業務を担当、気象予報士受験生向けのスクール主宰。著書に『眠れなくなるほど面白い 図解 天気の話』(日本文芸社)など。XYouTube

●参考文献/『すごすぎる天気の図鑑』荒木健太郎著(KADOKAWA)、GLOBE+『「やる気が出る名言で学ぶビジネス英語」#15』URL:https://globe.asahi.com/article/12958568、名言+Quotes『ルイーザ・メイ・オルコットの名言』URL:https://meigen-ijin.com/louisa-may-alcott/

監修/荒木健太郎 文/佐々木恭子 協力/津田紗矢佳、太田絢子

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