カルチャー&ホビー

虹の内側に虹色が繰り返される「過剰虹」が見られる仕組み

2026.03.23

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空を見上げて365 私たちの身近にある空には未知の魅力や不思議が詰まっています。誰かに話してみたくなるような空の世界を、雲研究者の荒木健太郎さんが案内します。一緒に今日の空を見上げてみませんか。 連載一覧はこちら>>

過剰虹

雨上がりの空にかかる弧状の虹をよく見ると、虹色の帯の内側に沿ってさらに虹色が重なって見えることがあります。これは、「過剰虹」と呼ばれます。

太陽光は雨粒に入る際に屈折し、内部で反射したのち、外へ出るときに再び屈折します。光は色によって屈折の度合いが異なるため、虹色に分かれます。こうした2度の屈折を経て、虹は生まれます。

このとき、雨粒が小さく、大きさが揃っており、かつ雨粒に入射する光が強いと、過剰虹が見られることがあります。雨粒に入るときに、わずかに異なる位置に入射した2つの光が、屈折して雨粒から出る際に、光同士が重なり合う部分ができます。


光は波の性質を持っており、波の山が重なる所では強め合い、山と谷が重なる所では打ち消し合います。この現象を光の干渉といいます。過剰虹は、この干渉により生じた光の明暗が縞模様となり、虹の内側に虹色が繰り返されたものなのです。

虹を見かけたら、弧の内側もよく見てみてください。スマートフォンやデジタルカメラでズームしてみると、過剰虹の縞模様が見えるかもしれません。

写真/荒木健太郎

写真/荒木健太郎


監修/荒木 健太郎 Kentaro Araki
雲研究者・気象庁気象研究所主任研究官・学術博士。専門は雲科学・気象学。防災・減災のために、災害をもたらす雲の仕組みを研究している。映画『天気の子』気象監修。『情熱大陸』『ドラえもん』『マツコの知らない世界』など出演多数。著書に『すごすぎる天気の図鑑』シリーズなど。XInstagramYouTube

文/佐々木 恭子 Kyoko Sasaki
気象予報士・防災士。合同会社てんコロ.代表。民間気象会社で予報業務を担当、気象予報士受験生向けのスクール主宰。著書に『眠れなくなるほど面白い 図解 天気の話』(日本文芸社)など。XYouTube

●参考文献/『雲を愛する技術』荒木健太郎著(光文社)、『読み終えた瞬間、空が美しく見える気象のはなし』荒木健太郎著(ダイヤモンド社)、ResearchGate『Polarized rainbow』G. P. Können、J. H. DE BOER URL:https://www.researchgate.net/figure/Schematic-diagram-of-the-origin-of-supernumerary-rainbows-Two-light-rays-with-a_fig1_41825965

監修/荒木健太郎 文/佐々木恭子 協力/津田紗矢佳、太田絢子

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