連載「季節を切り抜く」
3月「菜の花を泳ぐ金魚」
作・文=濱 直史(立体切り絵作家)ふと上に目をやると、波紋の間から黄色い菜の花がたくさん咲いているのが見えます。新しい季節がそこまで来ていることを感じた金魚は、黄色い花びらを全身に纏い、菜の花畑を自由に泳ぐ夢を見ます。
この作品の一番のこだわりは「曲線」です。まるで本当に泳いでいるかのような優雅さを表現すべく、全体的な丸みを大切にしつつ、水中をたゆたう様を想像しながら胴体の型を削りだしました。尾鰭は縁に細い針金を入れ、自由自在に曲げられるようにしてあります。
直径8ミリの菜の花は全部で約250個。金魚が纏う菜の花の中心にはラインストーンを取り付けています。金魚の美しさ、そしてもう少しで訪れる春への期待を表した作品です。
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