連載「心をほどく、和の調べ」 3月「小鼓(こつづみ)」

選=日本和楽器普及協会
文=福原鶴十郎(邦楽囃子方、同協会相談役)
歌舞伎や能楽の舞台で演奏される小鼓は、桜の木でできた胴の両端に馬皮を付け、調緒(しらべお)という麻紐で固定して使います。右肩に構え右手で打ち、左手は調緒を摑み、その握りを強めたり緩めたりすることで、高い音(甲(かん))や低い音(乙(おつ))などを自在に打ち分けます。温湿度によって音色が変化するため、その度に使う馬皮を変えたり、皮の表面に湿った和紙(調子紙)を貼ったりと、繊細な調整を要する楽器でもあります。胴には蒔絵や螺鈿(らでん)が施されており、芸術的価値も高く、代々大切に守り、受け継いでいきます。
こちらから演奏をお聞きいただけます。https://youtu.be/WOIoctFKDAs?si=0B01T7dxGDkjbBU7調緒の握り具合や、打つ指の数、位置によって無数の音を奏でる。音色は「チ」「タ」「プ」「ポ」と擬音化した言葉=唱歌(しょうが)で表される。
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