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花粉が舞う時期によく見られる虹色の輪、「花粉光環」とは?

2026.02.25

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空を見上げて365 私たちの身近にある空には未知の魅力や不思議が詰まっています。誰かに話してみたくなるような空の世界を、雲研究者の荒木健太郎さんが案内します。一緒に今日の空を見上げてみませんか。 連載一覧はこちら>>

花粉光環(かふんこうかん)

九州地方から東北地方では、2月下旬ごろから4月にかけて、スギ花粉をはじめとする多くの種類の花粉が飛散する季節を迎えます。この時期に空を見上げると、花粉による空の虹色に出合うことがあります。

写真のように太陽の周りを囲む虹色の環は、「花粉光環(かふんこうかん)」と呼ばれます。そもそも「光環」は、巻積雲(うろこ雲)や高積雲(ひつじ雲)などのうち、大きさの揃っている水滴でできた雲に見られる現象です。

太陽光が水滴に当たって回折すると、虹色に分かれます。虹色に分かれた光が、太陽を中心として内側から外側に向かって紫~赤へと規則的に並ぶと、光環が生まれるのです。


光環を作りやすいのは、スギ花粉です。スギ花粉は、雲の水滴と同程度の大きさで、粒の大きさは揃いやすく、ほぼ球形です。そのため、空に広がったスギ花粉に太陽光が当たると、雲の水滴と同様に花粉の粒により回折され、太陽の周りに花粉光環が現れるのです。

特に、雨の翌日に晴れて気温が上がり、風が強く吹くような条件が重なると、花粉は飛散しやすくなります。それは、雄花が開いて飛散する花粉に加え、雨で地面に落ちた花粉が乾いて風で巻き上げられるためです。雨上がりの澄んだ青空では、より鮮やかな花粉光環に出合いやすいのです。同時に、花粉が多量に飛散しているサインでもありますので、花粉症の方は十分な対策を心がけましょう。

※花粉光環を観察するときは、太陽を直接見ないように注意してください。

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写真/荒木健太郎

写真/荒木健太郎


監修/荒木 健太郎 Kentaro Araki
雲研究者・気象庁気象研究所主任研究官・学術博士。専門は雲科学・気象学。防災・減災のために、災害をもたらす雲の仕組みを研究している。映画『天気の子』気象監修。『情熱大陸』『ドラえもん』『マツコの知らない世界』など出演多数。著書に『すごすぎる天気の図鑑』シリーズなど。XInstagramYouTube

文/佐々木 恭子 Kyoko Sasaki
気象予報士・防災士。合同会社てんコロ.代表。民間気象会社で予報業務を担当、気象予報士受験生向けのスクール主宰。著書に『眠れなくなるほど面白い 図解 天気の話』(日本文芸社)など。XYouTube

●参考文献/『すごすぎる天気の図鑑』荒木健太郎著(KADOKAWA)

監修/荒木健太郎 文/佐々木恭子 協力/津田紗矢佳、太田絢子

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