空を見上げて365 私たちの身近にある空には未知の魅力や不思議が詰まっています。誰かに話してみたくなるような空の世界を、雲研究者の荒木健太郎さんが案内します。一緒に今日の空を見上げてみませんか。
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ダイヤモンド富士
2月23日は、「2(ふ)、2(じ)、3(さん)」の語呂合わせから「富士山の日」とされています。この記念日は、静岡県と山梨県が共同で制定した「富士山憲章」に基づき、富士山の景観、歴史などを後世に引き継ぐことを目的としています。富士山を取り巻く美しい景色は、笠雲をかぶった姿や、朝焼けに染まる紅富士など、さまざまです。なかでも「ダイヤモンド富士」は、多くの人々を魅了する光景です。
ダイヤモンド富士とは、日の出や日の入りの際に、太陽が富士山の山頂と重なり、まるで山頂を台座として輝くダイヤモンドのように見える光景のことです。
ダイヤモンド富士は、日の入りの場合は東京都・神奈川県・千葉県など、日の出の場合は山梨県・静岡県などで見ることができます。ただし、日の出・日の入りの方角や時刻は、季節や場所によって異なるため、見られる場所や時期はある程度決まっています。
観察したいと思ったら、まず国土交通省関東地方整備局のウェブサイトなどを参考に、観測可能な場所や時期を調べましょう。出かけやすい地点が見つかったら、日の出・日の入りの時刻を確認し、実際に現地へ足を運びます。そこで、AR機能や地図上で太陽の位置を確認できるアプリケーションなどを活用すれば、より確実に観察できるでしょう。
冬は大気中のちりや水蒸気も少なく、空気が澄んでいるので観察に最適な季節です。天気予報も確認して、特別な光景を探しに出かけてみませんか。
写真/フォトライブラリー
監修/荒木 健太郎 Kentaro Araki雲研究者・気象庁気象研究所主任研究官・学術博士。専門は雲科学・気象学。防災・減災のために、災害をもたらす雲の仕組みを研究している。映画『天気の子』気象監修。『情熱大陸』『ドラえもん』『マツコの知らない世界』など出演多数。著書に『すごすぎる天気の図鑑』シリーズなど。
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YouTube文/佐々木 恭子 Kyoko Sasaki気象予報士・防災士。合同会社てんコロ.代表。民間気象会社で予報業務を担当、気象予報士受験生向けのスクール主宰。著書に『眠れなくなるほど面白い 図解 天気の話』(日本文芸社)など。
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YouTube●参考文献/国土交通省関東地方整備局『関東の富士見百景』URL:https://www.ktr.mlit.go.jp/chiiki/chiiki00000111.html、静岡県『「富士山の日」制定趣旨、条例』URL:https://www.pref.shizuoka.jp/kankosports/kanko/mtfuji/1002778/1019312.html