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魔法のように美しい空に出合う。「市民薄明」とはどの時間帯を指すのでしょう

2026.02.09

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空を見上げて365 私たちの身近にある空には未知の魅力や不思議が詰まっています。誰かに話してみたくなるような空の世界を、雲研究者の荒木健太郎さんが案内します。一緒に今日の空を見上げてみませんか。 連載一覧はこちら>>

市民薄明(しみんはくめい)

輝く夕陽を目にしたかと思えば、気づかないうちに空はすっかり暗くなっていた──そんな経験はないでしょうか。その間に、格別に美しい空を見逃しているかもしれません。

日の出前と日の入り後のおよそ1時間半、空が薄明るいこの時間帯は「薄明(はくめい)」と呼ばれます。

昼から夜へ、あるいは夜から昼へと移り変わるなかで、空の色は刻々と変化していきます。その幻想的な空を、スマートフォンやデジタルカメラで誰でも簡単に撮影できることから、薄明は撮影用語で「マジックアワー」とも呼ばれます。


薄明のうち、太陽の高度角(地平線を0度とする太陽の高さ)が地平線から-6度までの時間帯は「市民薄明」と呼ばれます。およそ30分間のこの時間は、照明が無くても屋外で活動できる明るさで、空は紫から橙へと移り変わる、特に美しいグラデーションになります。

市民薄明のみどころは、太陽と反対側の空にもあります。地平線に沿って広がる薄暗い空は「地球影」です。その名の通り、空に映った地球の影で、地球の存在を感じられます。地球影の上には、夕焼けや朝焼けの赤い光が届いて淡いピンク色に染まる「ビーナスベルト」も見られます。

焼けた色が少なくなると、空や雲、そして周囲の建物まで、辺り一面が深い青色に包まれるブルーモーメントにも出合えます。

市民薄明の時間には、少し立ち止まって、ぜひ空全体を眺めてみてください。

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写真/荒木健太郎

写真/荒木健太郎


監修/荒木 健太郎 Kentaro Araki
雲研究者・気象庁気象研究所主任研究官・学術博士。専門は雲科学・気象学。防災・減災のために、災害をもたらす雲の仕組みを研究している。映画『天気の子』気象監修。『情熱大陸』『ドラえもん』『マツコの知らない世界』など出演多数。著書に『すごすぎる天気の図鑑』シリーズなど。XInstagramYouTube

文/佐々木 恭子 Kyoko Sasaki
気象予報士・防災士。合同会社てんコロ.代表。民間気象会社で予報業務を担当、気象予報士受験生向けのスクール主宰。著書に『眠れなくなるほど面白い 図解 天気の話』(日本文芸社)など。XYouTube

●参考文献/『雲を愛する技術』荒木健太郎著(光文社)、『最高にすごすぎる天気の図鑑』荒木健太郎著(KADOKAWA)、『すごすぎる天気の図鑑』荒木健太郎著(KADOKAWA)

監修/荒木健太郎 文/佐々木恭子 協力/津田紗矢佳、太田絢子

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