カルチャー&ホビー

渦が並んだ不思議な形の雲。気象衛星を使った雲の観察は、スマホで簡単にできます

2026.02.07

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空を見上げて365 私たちの身近にある空には未知の魅力や不思議が詰まっています。誰かに話してみたくなるような空の世界を、雲研究者の荒木健太郎さんが案内します。一緒に今日の空を見上げてみませんか。 連載一覧はこちら>>

カルマン渦列(うずれつ)

気象衛星は、宇宙から地球を見下ろし、雲の様子などを観測しています。明瞭な目を持つ発達した台風の雲や、東西に長くのびる梅雨前線の雲など、衛星画像に映し出される雲は、普段地上から見上げるものとはまた違った表情を見せてくれます。

時には、ひときわ目を引く不思議な形の雲が現れることもあります。その一つが「カルマン渦列(うずれつ)」です。

カルマン渦列は、空気や水の流れの中に障害物があるときにその下流側に形成される渦の列です。冬季、大陸から吹き出した寒気は、温かい日本海や東シナ海から熱と水蒸気を受け取ると、雲をつくります。この寒気の層の高さが島の標高より低い場合、寒気は島を迂回し、風下側で左右交互の渦を生じさせながら列を成します。こうして、カルマン渦列が形成され、雲がその渦を可視化しているのです。


梅雨から夏にかけては、北海道の利尻島周辺でもカルマン渦列が見られることがあります。気象衛星画像は、気象庁ウェブサイト「気象衛星ひまわり」や、NICT(国立研究開発法人情報通信研究機構)の「ひまわりリアルタイムWeb」などを用いると、誰でも手軽に見ることができます。たまには、宇宙から雲を眺めてみるのも、新たな発見があることでしょう。

写真/NASA

写真/NASA


監修/荒木 健太郎 Kentaro Araki
雲研究者・気象庁気象研究所主任研究官・学術博士。専門は雲科学・気象学。防災・減災のために、災害をもたらす雲の仕組みを研究している。映画『天気の子』気象監修。『情熱大陸』『ドラえもん』『マツコの知らない世界』など出演多数。著書に『すごすぎる天気の図鑑』シリーズなど。XInstagramYouTube

文/佐々木 恭子 Kyoko Sasaki
気象予報士・防災士。合同会社てんコロ.代表。民間気象会社で予報業務を担当、気象予報士受験生向けのスクール主宰。著書に『眠れなくなるほど面白い 図解 天気の話』(日本文芸社)など。XYouTube

●参考文献/『雲の超図鑑』荒木健太郎著(KADOKAWA)、『雲を愛する技術』荒木健太郎著(光文社)、気象庁『気象衛星ひまわり』URL:https://www.jma.go.jp/bosai/map.html#5/34.5/137/&elem=ir&contents=himawari、NICT(国立研究開発法人情報通信研究機構)『ひまわりリアルタイムWeb』URL:https://himawari.asia/

監修/荒木健太郎 文/佐々木恭子 協力/津田紗矢佳、太田絢子

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