〔特集〕バレエ界の貴公子が、古きよき日本を再・発見 ジュリアン・マッケイ 日本の美を訪ねる 前回の法隆寺に続き、醍醐寺での奉納演舞を行ったジュリアン・マッケイさん。世界を魅了する若きバレエダンサーは、日本での学びをかけがえのない経験だと語ります。今回の来日でもまた、まだ見ぬ日本の美に触れる貴重な出会いに心を震わせました。
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重ねられた時間、山の気を一身に感じながら、「今、僕はここにいる」という思いに突き動かされた
山近い荘厳な大伽藍を舞台に、ときに激しく、ときにエモーショナルに舞い、観客を幻想的な世界に引き込んだ。
『OTOBUTAI』
毎年、日本を代表する名刹で開催される奉納コンサート『OTOBUTAI』。2025年は京都の醍醐寺で「鼓動」をテーマにバレエ、音楽、語りが一体となった舞台が繰り広げられた。『OTOBUTAI 2025 DAIGOJI』は見逃し配信中(TVer、MBS動画イズムで放送後から1年間視聴可能)。
アレックス・カーさんの古民家で、日本の美意識に触れる
「光あるバレエダンサーのために」と、アレックスさんが吟味した屛風の前で。力強くてとびきりゴージャス。絢爛豪華な屛風は、桃山時代から江戸初期の作と伝えられる。
左:ジュリアン・マッケイ(Julian MacKay)1997年米国モンタナ州生まれ。バイエルン国立バレエ団プリンシパル。11歳でボリショイ・バレエ・アカデミーに入学。米国人として初めて正規ディプロマを取得。世界を舞台に幅広く活躍中。さらに弟のニコラスとマッケイ・プロダクションズを設立。その活躍はバレエ界に留まらない。
右:アレックス・カー(Alex Kerr)1952年米国生まれ。東洋文化研究者、作家。1964年に初来日。イェール大学で日本学、オックスフォード大学で中国学を専攻。1970年代から徳島県祖谷(いや)をはじめ全国の古民家再生に携わる。『美しき日本の残像』など著書多数。
京都・亀岡を訪ねて
目に映るものすべてが新鮮
醍醐寺を舞台に紡がれたドラマティックな一夜が明けた翌日、ジュリアンさんの姿は京都・亀岡の地にありました。
出迎えてくれたのは、東洋文化の研究者であり作家のアレックス・カーさん。住まいは築400年を数える古民家です。
朽ちかけていた小さな家を、時間をかけて少しずつ改修しながら暮らしを営むようになって半世紀近く。蒐集した美術品や自らの手になる書の数々に囲まれた心地いい空間は、アレックスさんの思索と創作のための大切な拠点となっています。
豊かな緑、歴史が感じられる家の佇まい、主の美意識が宿るしつらい。門をくぐった瞬間から、ジュリアンさんはすべてに目を輝かせます。
玄関では季節に合わせて秋草の屛風がお迎え。「美しい」と呟きを繰り返すジュリアンさん。
かつて金閣寺の床の間の壁を彩ったとされる絵が、掛軸に仕立てられている。
一方『OTOBUTAI』でのステージを初めて観たというアレックスさんは、「日本の文化に深く入り込んだ彼のパフォーマンスは、本当に素晴らしかった」と、称賛の言葉とともに温かく歓迎。
「醍醐寺のような自然に囲まれた信仰の場で、圧倒的な気を感じながら踊るときは、どこか自分が “動かされている” ように感じるのです」(ジュリアンさん)。
感動の舞台にしばし思いを馳せながら、二人の対話が始まりました。
自然と体が動く。踊ることは自分を表現することそのもの。しなやかに美しく、そして伸びやかに。確かな実力に裏打ちされた豊かな表現力が、世界の観客を虜にしている。
ジュリアン・マッケイ初の日本単独公演を開催
「ジュリアン・マッケイ&フレンズ バレエ・ガラ ── アート・オブ・ダンス ──」
2026年2月7日(土)19時開演、8日(日)14時開演Bunkamuraオーチャードホール
SS席2万5000円(特典付き)ほか
(VIP席5万円*2月8日(日)公演のみ販売、特典・アフターパーティー付き)
詳細は公式ホームページにて
公式ホームページ:
http://sunrisetokyo.com/detail/32068/お問い合わせ
サンライズプロモーション TEL:0570-00-3337(平日12時~15時)
(次回に続く。
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