連載「心をほどく、和の調べ」 1月「箏(こと)」
選=日本和楽器普及協会
文=小林能理子(同協会代表理事、箏演奏家)箏は奈良時代に中国から伝来し、長い時を経て日本の伝統楽器として確立、今日に至ります。本体には桐の木が用いられ、十三本の弦に琴柱(ことじ)を立てて演奏します。右手の親指・人差し指・中指にはめた三つの箏爪で弦を弾きながら、左手で弦を押したり引いたりすることで、豊かなゆらぎ(余韻)を創ることができます。また、爪の裏側で弦を下からすくい上げる「すくい爪」という奏法では、爪を斜めに傾けることで、音色に独特のかすれが生まれます。演奏家たちはそうした奏法の妙で、聴く人をいにしえの雅な世界へと誘うのです。
こちらから演奏をお聞きいただけます。https://m.youtube.com/watch?v=FF2mb4ybzSc日本和楽器普及協会の邦楽ユニット「六花」によるパッヘルベル「カノン」。通常の箏と低音域の十七弦箏とのアンサンブルが美しい。
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