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「しらす雲(巻雲)」の名は魚と無関係。お天気博士が名付けた由来を解説

2026.01.23

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空を見上げて365 私たちの身近にある空には未知の魅力や不思議が詰まっています。誰かに話してみたくなるような空の世界を、雲研究者の荒木健太郎さんが案内します。一緒に今日の空を見上げてみませんか。 連載一覧はこちら>>

巻雲(けんうん)

青空に映える白い雲。中でも、鳥の羽根のように軽やかな形や、刷毛でなぞったような筋っぽい形の雲は、透き通るような白さで、美しい空を演出します。この雲は十種雲形のうち上層雲に分類される「巻雲(けんうん)」です。上空の強い風が吹くところで生まれ、「はね雲」や「すじ雲」とも呼ばれます。

巻雲にはほかにも「しらす雲」という別名があります。巻積雲には「いわし雲」という俗称があるように、魚のしらすのことかと思われるかもしれませんが、魚とは違う由来があります。

「しらす雲」には「雨を知らせる雲」という意味があります。巻層雲巻積雲と同じく、低気圧の接近に先立って高い空に現れる巻雲を指す言葉です。この名前を考案したのは、日本の気象学者で「お天気博士」としても親しまれた藤原咲平(ふじわら・さくへい)博士(1884~1950年)です。雨を知らせる「“知らす”雲」と、巻雲の国際名「Cirrus(シーラス)」をかけて名付けたといいます。ちなみに、低気圧の影響を受けずに広がる、天気を崩さない巻雲は「晴れしらす」と呼ばれました。


肋骨のように並んだり、かぎ状に曲がったり、高い空に描かれる巻雲のバラエティーに富んだ姿を楽しみましょう。

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写真/荒木健太郎

写真/荒木健太郎


監修/荒木 健太郎 Kentaro Araki
雲研究者・気象庁気象研究所主任研究官・学術博士。専門は雲科学・気象学。防災・減災のために、災害をもたらす雲の仕組みを研究している。映画『天気の子』気象監修。『情熱大陸』『ドラえもん』『マツコの知らない世界』など出演多数。著書に『すごすぎる天気の図鑑』シリーズなど。XInstagramYouTube

文/佐々木 恭子 Kyoko Sasaki
気象予報士・防災士。合同会社てんコロ.代表。民間気象会社で予報業務を担当、気象予報士受験生向けのスクール主宰。著書に『眠れなくなるほど面白い 図解 天気の話』(日本文芸社)など。XYouTube

●参考文献/『雲の超図鑑』荒木健太郎著(KADOKAWA)、『雲を愛する技術』荒木健太郎著(光文社)

監修/荒木健太郎 文/佐々木恭子 協力/津田紗矢佳、太田絢子

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