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「天使の梯子」とは雲の切れ間から光が差す現象。神々しい空の名前の云われとは

2026.01.02

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空を見上げて365 私たちの身近にある空には未知の魅力や不思議が詰まっています。誰かに話してみたくなるような空の世界を、雲研究者の荒木健太郎さんが案内します。一緒に今日の空を見上げてみませんか。 連載一覧はこちら>>

天使の梯子(てんしのはしご)・薄明光線(はくめいこうせん)

雲の切れ間から射す光の筋が、地上へ降り注ぐ様子を見たことはありますか?この光の筋は「天使の梯子(てんしのはしご)」と呼ばれでおり、正式には「薄明光線(はくめいこうせん)」といいます。

光は空気中に浮遊する細かいチリや水滴などに当たると、その通り道が目に見えるようになります。これをチンダル現象といい、「天使の梯子」も木漏れ日が差し込んだ時に光の筋が見える現象も、この仕組みによるものです。

神秘的な「天使の梯子」という名は、旧約聖書『創世記』に登場するヤコブの夢に由来します。夢の中で、天使が光の梯子を上り下りして天と地を往来していた──その情景が、この呼び名に結び付いたとされています。


また、薄明光線は「レンブラント光線」と呼ばれることもあります。バロック期(16世紀半ば~18世紀半ば。年代については諸説あり)を代表するオランダの画家レンブラント・ファン・レインが好んで描いた光の表現にちなんだ名称で、同時期の絵画には、暗がりに光が差し込む様子が印象的に描かれているものが多くあります。

天使の梯子は、「ひつじ雲」や「くもり雲」という厚みのある雲が広がるときによく見られます。雲の多い日こそ空を見上げて、雲の隙間から降り注ぐ光を探してみましょう。写真/荒木健太郎

写真/荒木健太郎


文/荒木 健太郎 Kentaro Araki
雲研究者・気象庁気象研究所主任研究官・学術博士。専門は雲科学・気象学。防災・減災のために、災害をもたらす雲の仕組みを研究している。映画『天気の子』気象監修。『情熱大陸』『ドラえもん』『マツコの知らない世界』など出演多数。著書に『すごすぎる天気の図鑑』シリーズなど。XInstagramYouTube

文/佐々木 恭子 Kyoko Sasaki
気象予報士・防災士。合同会社てんコロ.代表。民間気象会社で予報業務を担当、気象予報士受験生向けのスクール主宰。著書に『眠れなくなるほど面白い 図解 天気の話』(日本文芸社)など。XYouTube

●参考文献/『絵画を支えるもの──画中空間、現実空間(国立西洋美術館「レンブラント光の探求/闇の誘惑」展レビュー)』アートスケープ、『雲を愛する技術』荒木健太郎著(光文社)、『すごすぎる天気の図鑑』荒木健太郎著(KADOKAWA)

監修/荒木健太郎 文/佐々木恭子 協力/津田紗矢佳、太田絢子

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