〔特集〕最新展示で命の躍動と不思議に出合う 大人が楽しい水族館・動物園 豊かな自然環境のもと、瑞々しい生命の息吹に触れられる水族館・動物園は、人生経験を重ねた大人が改めて学びや癒やしを得られるスポットとして今、注目を集めています。生き物が暮らす環境の再現や、アートのような演出など、非日常感を味わえる展示方法に魅力ある施設を中心に、全国から厳選してご案内します。
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伸びやかに暮らす、動物に癒やされる
アフリカのサバンナ、アジアの熱帯雨林、中南米の水辺……。動物たちがすむ自然環境を再現する「生息環境展示」がなされる動物園を訪ねると、まるで世界旅行をしているかのよう。動物たちの故郷にお邪魔する気持ちで、自然豊かな癒やしの地へ出かけてみませんか。
信州の山並みをキリマンジャロに見立てて
長野市茶臼山動物園 (長野県)
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のびのび暮らす動物たちをフォトギャラリーで見る→連なる山々を背に、悠然と寝そべるライオン。「百獣の王」たる風格を、ダイナミックな自然の風景の中でいっそう強く醸し出しています。
高原を望む「ライオンの丘」。山脈を背景に草原に寝そべるライオンの姿は、アフリカを彷彿させる。
ここは長野県・篠ノ井の丘陵地帯に位置する「茶臼山動物園」。山中ならではの地形を生かした迫力ある展示が近年話題です。
なかでも人気は雌雄2頭を飼育している「ライオンの丘」。開園40周年を記念し、2023年に新設されました。動物園を囲む菅平高原や志賀高原を、ライオンの生息するキリマンジャロの山並みに見立てています。
また13頭がすむ「レッサーパンダの森」では、生息地・四川省の樹種に近い木を移植。森の小路をイメージした園路を進むと、樹上や洞の中で気ままに過ごすレッサーパンダの姿が間近に現れます。
「レッサーパンダの森」では樹上で過ごす姿が見られる(夏季は健康管理のため室内展示場にて公開)。写真提供/長野市茶臼山動物園
山の傾斜と雑木林を取り入れた「オランウータンの森」も見どころの一つ。約200坪という広い敷地に緑が生い茂り、その隙間からオランウータンが見え隠れ ── 東南アジアの森へ来たのかと錯覚しそうな光景です。
メスが一頭飼育されている「オランウータンの森」。自生している木と伐採し乾燥させた樹木を組み合わせ森のような空間に。
開放的な空間でのびのびと過ごす動物たち。山の中を散歩するように、彼らの住まいを訪ねてみませんか。
長野市茶臼山動物園住所:長野市篠ノ井有旅570-1
TEL:026(293)5167
開園時間:9時30分~16時30分 12月~2月は10時~16時(いずれも30分前最終入園)
休園日:12月~2月の月曜(祝日の場合は翌日)
入園料:大人600円
(次回に続く。
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