〔特集〕最新展示で命の躍動と不思議に出合う 大人が楽しい水族館・動物園 豊かな自然環境のもと、瑞々しい生命の息吹に触れられる水族館・動物園は、人生経験を重ねた大人が改めて学びや癒やしを得られるスポットとして今、注目を集めています。生き物が暮らす環境の再現や、アートのような演出など、非日常感を味わえる展示方法に魅力ある施設を中心に、全国から厳選してご案内します。
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伸びやかに暮らす、動物に癒やされる
アフリカのサバンナ、アジアの熱帯雨林、中南米の水辺……。動物たちがすむ自然環境を再現する「生息環境展示」がなされる動物園を訪ねると、まるで世界旅行をしているかのよう。動物たちの故郷にお邪魔する気持ちで、自然豊かな癒やしの地へ出かけてみませんか。
樹上を迫力たっぷりに跳び交う圧巻のテナガザル
宇部市ときわ動物園 (山口県)
総合公園の中に位置し、遊園地や植物館、野外彫刻展示場などが隣接。動物園の入り口は木彫りのベンチが目印。
入場ゲートをくぐり、まず目に飛び込んでくるのは動物……ではなく鬱蒼と生い茂る木々。動物はどこにいるのかと探検する気持ちでしばらく進むと、突如視界が開けた先に、シロテテナガザルの姿が現れます。長い手を使い、高木から低木へ、低木から高木へと素早く樹上を渡っていきます。
園内では13種ものサルが飼育されている。水路の橋の上に座っているシロテテナガザル。樹上性の動物で、普段はあまり地上には下りてこない。枝にぶら下がって移動する「腕渡り」という動きを見せる。
彼らと私たち来園者を隔てるものは、幅わずか4メートルの水堀だけ。檻も柵もない展示スペースで、シロテテナガザルが縦横無尽に跳び回る迫力満点の姿を至近距離から観察できるのです。
2016年にリニューアルオープンした山口県宇部市の「ときわ動物園」は、全域に生息環境展示を取り入れている日本でも数少ない園です。ここで暮らす動物は全部で26種。「アジアの森林」「中南米の水辺」「アフリカの丘陵」など5つのゾーンから構成されています。
マダガスカル島に生息するワオキツネザル。寒い日は仲間同士で寄り添い、暖を取る。
若生さん(
前記事でご紹介)が園全体のデザインを手がけており、世界各地で実際に目にしたものを再現したという農家の建物や橋も現地の雰囲気を演出。
シロテテナガザルの寝室。若生さんがスマトラ島で見た農家の建物をイメージしている。
ボンネットモンキーとコツメカワウソ、といった別種を同じ空間で飼育する「混合展示」では、単種の飼育にはない緊張感ある交流が見られることも。
群れで生活をするボンネットモンキー。岩場で跳びはね、強さをアピールする個体も。
「アジアの森林ゾーン」では、2頭のコツメカワウソが生活。
曲がり道を進んだ先に、どんな動物と光景が待っているのか ── ここは異国の森を旅する楽しさに満ちています。
手前にはカピバラ、樹上にはジェフロイクモザルの姿が。同じ空間で飼育されている。
宇部市ときわ動物園住所:山口県宇部市則貞3-4-1
TEL:0836(21)3541
開園時間:9時30分~17時 冬季は16時30分まで( いずれも30分前最終入園)
休園日:火曜(祝日の場合は翌日)
入園料:大人500円 年間パスポート1500円
(次回に続く。
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