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忠臣蔵の大石内蔵助のルーツは、「お伊勢」がなまって「大石」に?地名だけではない面白い由来も

2025.07.19

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墨アート製作/越智まみ

名字365 姓氏研究家の森岡 浩さんが日本人の名字を毎日紹介します。あなたの意外なルーツが分かるかも?知れば知るほど面白い、名字の世界をお届けします。連載一覧はこちら>>

大石(おおいし)

「大石」という名字は地名に由来するものが多いと思われます。

また、こうした「大石」という地名は大きな石があったことに因むことが多く、全国には地名として残らなかった「大石」も含めて「大石」とよばれるところはたくさんあり、そこから生まれた「大石」という名字もたくさんあります。

さて、「大石」という名字で最も有名なのは、「忠臣蔵」に登場する赤穂藩筆頭家老の大石内蔵助でしょう。


この大石氏は近江国栗太郡大石荘(現在の滋賀県大津市)がルーツで、藤原秀郷の子孫といいます。嫡流の他に、中家、東家、新家と分家があり、内蔵助は東家の子孫にあたります。

面白いのは、この大石という地名は大きい石に因んでいるのではないといいます。

この地では、お伊勢参りをするには同地にある佐久奈度神社でお祓いをしてから出かけることになっていたそうで、そこから「お伊勢」がなまって「大石」になったといいます。

この他にも、各地の地名をルーツとする「大石」があり、現在は静岡県に集中しています。
森岡浩/Hiroshi Morioka
姓氏研究家。1961年高知県生まれ。早稲田大学政経学部在学中から独学で名字の研究をはじめる。長い歴史をもち、不明なことも多い名字の世界を、歴史学や地名学、民俗学などさまざまな分野からの多角的なアプローチで追求し、文献だけにとらわれない研究を続けている。著書は「全国名字大辞典」など多数。

墨アート製作 書家・越智まみ(https://esprit-de-mami.com/

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