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山陰を代表する名字と思われがちな「尼子」さん。実は、ルーツは滋賀県にあり

2025.05.17

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墨アート製作/越智まみ

名字365 姓氏研究家の森岡 浩さんが日本人の名字を毎日紹介します。あなたの意外なルーツが分かるかも?知れば知るほど面白い、名字の世界をお届けします。連載一覧はこちら>>

尼子(あまこ・あまご)

「尼子」という名字は、歴史好きの人にとっては戦国時代の山陰の大名として有名です。

年配の方だと、山中鹿之助などが活躍する「尼子十勇士」をご存じの方も多いでしょう。毛利氏によって滅ぼされた尼子氏の再興を願って奮闘する武将達の話です。

そのため、「尼子」は山陰を代表する名字と思われがちですが、実は「尼子」のルーツは滋賀県にあります。


尼子駅の駅名標。撮影/

尼子駅の駅名標。撮影/森岡 浩

そもそも尼子氏は宇多源氏の一族で、南北朝時代にバサラ大名として著名な佐々木道誉の孫の高久が、近江国犬上郡尼子郷(現在の滋賀県犬上郡甲良町尼子)を与えられて、尼子氏を名乗ったのが祖です。

ここは近江鉄道尼子駅の近くで、室町時代の尼子氏の居館跡の一部が土塁公園として保存されています。

さて、近江で誕生した尼子氏は、高久の長男詮久が尼子郷を受け継ぎ、二男の持久は出雲に下向して出雲尼子氏となりました。そして、出雲に転じた尼子氏は後に山陰を制覇する大大名に発展しました。本来嫡流である近江尼子氏のその後の活動はよくわかっていません。

この「尼子」という地名、実は「あまご」と濁り、尼子駅の駅名標にも「あまご Amago」とあります。従って、戦国大名の尼子氏も「あまご」が正しいとされています。

現在は広島県から関西にかけて多くなっています。
森岡浩/Hiroshi Morioka
姓氏研究家。1961年高知県生まれ。早稲田大学政経学部在学中から独学で名字の研究をはじめる。長い歴史をもち、不明なことも多い名字の世界を、歴史学や地名学、民俗学などさまざまな分野からの多角的なアプローチで追求し、文献だけにとらわれない研究を続けている。著書は「全国名字大辞典」など多数。

墨アート製作 書家・越智まみ(https://esprit-de-mami.com/

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