名字365 姓氏研究家の森岡 浩さんが日本人の名字を毎日紹介します。あなたの意外なルーツが分かるかも?知れば知るほど面白い、名字の世界をお届けします。
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小山(こやま・おやま)
「小山」という名字は「小さな山」という意味の地形由来で、全国ランキング107位というメジャーな名字です。もちろん「小さな山」のある場所は「小山」という地名になっていることも多く、地名由来の「小山」さんもたくさんあります。
歴史上最も有名な小山氏は下野国の小山氏です。
ルーツは下野国都賀郡小山荘(現在の栃木県小山市・野木町)で藤原秀郷の子孫です。小山朝政が源頼朝に仕えて下野守護となり、以後代々下野の守護を世襲する関東の有力一族でした。戦国時代まで続き、戦国時代には北条氏に属していました。
ところで、ルーツの地の栃木県小山市は「おやま」と読み、この小山氏も「おやま」です。しかし、現在「小山」さんの85%ほどは「こやま」と読むのです。
「おやま」は「小山」全体の15%ほどの少数派なのですが、それでも名字ランキングでは600位台というかなりメジャーな名字であることには違いありません。
歴史上栄えた一族と、現在の大多数の読み方が違うというのが「小山」の特徴といえます。
下野の小山氏は一族が東北に移り住んだといい、現在でも岩手県や宮城県では8割以上が「おやま」と読みます。このほか、熊本県でも約8割が「おやま」となっています。
森岡浩/Hiroshi Morioka姓氏研究家。1961年高知県生まれ。早稲田大学政経学部在学中から独学で名字の研究をはじめる。長い歴史をもち、不明なことも多い名字の世界を、歴史学や地名学、民俗学などさまざまな分野からの多角的なアプローチで追求し、文献だけにとらわれない研究を続けている。著書は「全国名字大辞典」など多数。
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