カルチャー&ホビー

2月22日はネコの日。平安時代に猫を飼っていたのは身分の高い人だけだった!?

2025.02.22

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墨アート製作/越智まみ

名字365 姓氏研究家の森岡 浩さんが日本人の名字を毎日紹介します。あなたの意外なルーツが分かるかも?知れば知るほど面白い、名字の世界をお届けします。連載一覧はこちら>>

猫田(ねこた)

写真/

袋のなかからコンニチハ!著者・森岡さんのお宅のタビオくん。写真/森岡直浩

今日、2月22日は「にゃんにゃんにゃん(ネコ)の日」。ということで「猫」のつく名字を紹介したいと思います。

家で飼うペットと言えば、犬と猫が主流です。熱帯魚や爬虫類を飼っている人もいますが、数からいうと犬と猫が双璧でしょう。かつては犬の方が多かったのですが、近年は猫を飼う人が多くなっています。SNSや動画サイトでも猫の画像や動画は極めて多く、多くの再生回数を記録しているようです。

犬や猫は昔からペットとして飼われていたため、名字にもなっています。「犬」の付く名字は「犬飼」「犬塚」「犬伏」「犬童(いんどう)」「犬丸」「犬山」「犬井」と、1万位以内に7つ入っています。


ところが、「猫」のつく名字は1万位以内には1つも入っておらず、すべて珍しい名字なのです(筆者は1万位以下を珍しい名字と考えています)。

理由は、庶民とのかかわりの深さにあります。

犬は古代から番犬や狩猟用として広く飼われていました。それに対して平安時代に猫を飼っていたのは公家など身分の高い人だけでした。庶民が広く猫を飼うようになったのは江戸時代後半頃だと言われています。

そのため、「猫」のつく名字はあまり生まれず、犬のつく名字とは大きな差がついているのです。

なお、「猫」のつく名字で最も多いのは岩手県に多い「猫塚」で、2万位以内に入っているのも「猫塚」のみ。次いで「猫田」が多く、滋賀県、広島県、福岡県などにあります。

広島県の猫田家は、殿さまから賜った名字と伝えており、東京五輪からモントリオール五輪まで4大会連続して出場し、「世界一のセッター」と呼ばれたバレーボールの猫田勝敏選手も広島県の出身です。

「#家庭画報ウチもふ」連載では、愛らしい猫たちの記事を紹介中!>>
森岡浩/Hiroshi Morioka
姓氏研究家。1961年高知県生まれ。早稲田大学政経学部在学中から独学で名字の研究をはじめる。長い歴史をもち、不明なことも多い名字の世界を、歴史学や地名学、民俗学などさまざまな分野からの多角的なアプローチで追求し、文献だけにとらわれない研究を続けている。著書は「全国名字大辞典」など多数。

墨アート製作 書家・越智まみ(https://esprit-de-mami.com/

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