〔特集〕“自分らしく” こそ “美しい” 夏木マリという人生 情報が溢れる現代において、美の常識や価値観も日々更新されていますが、“自分らしく生きる人こそ、美しい” は普遍の真理だと家庭画報本誌は考えます。そのお手本といえるのが、俳優、歌手、開発途上国の支援者など、あらゆる活動において、格別の輝きを放ち続けている夏木マリさんです。かっこよさも艶っぽさも可愛らしさも、すべてが「夏木さんらしい」。そんな憧れの女性の “自分らしさ” を形作っている信念を伺いました。・
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支援者として ──
「支援活動を続けているのは幸せのため。途上国の人たちと自分たち、皆のね」

地球上の人が一人でも多くハッピーになることを願って
夏木さんと夫の斉藤ノヴさんが開発途上国の母子を支援する「One ofLove プロジェクト」を立ち上げたのは2009年。きっかけは、夏木さんが国際NGOを通じて支援していたエチオピアとバングラデシュの子どもたちを訪ねた旅でした。予想以上の厳しい現実と、それでも生き生きと暮らす人々の姿に胸を打たれ、より直接的な支援活動へと動きだします。
エチオピアの支援先にて。夏木さんの来訪を喜ぶ女の子。
子どもたちの教育環境と、母親たちの雇用環境の整備を目的とするプロジェクトは、思いに賛同したアーティストたちとのライブと、夏木さんの名を冠した赤いバラ「マリルージュ」の売り上げの寄付が中心。2026年の6月には夏木さんがライブで着用した衣装のチャリティオークションも実施しました。ほかにも、現地の声を聞きながら、ペンやノート、繰り返し使用できる生理用品など、必要なものを届けています。
エチオピアの支援先にて。孤児院にて。夏木さんが歌うと、子どもたちはお返しに歌と踊りを披露してくれた。
「途上国へ行って感じたのは、支援は一回限りじゃダメだということ。日本にも困っている子どもはたくさんいると思うのですが、私はエチオピアやバングラデシュの子どもたちとご縁があったので、彼らの支援をさせていただいています。そして、始めた以上は責任があるので継続しないとと思って、ここまで続けてきました」
バングラデシュの学校で「日出ずる国の人ですね」と話しかけてきた少女と。
18年の間には東日本大震災やコロナ禍もあり、続けるのは決して容易なことではなかったはず。それでも継続できた原動力は何なのでしょう?
「やっぱり、地球上の人が一人でも多くハッピーになったほうがいいじゃないですか? 誤解を恐れずにいえば、支援活動は、支援する私たちも幸せになるんです。人のために動いてる自分を客観的に見られますから。だから、支援活動を続けているのは、途上国の子どもたちとお母さんたち、そして自分たち、皆の幸せのためなんです」
エチオピアの支援先にて。ボランティア団体を視察。「8分の6拍子の国で、4拍子のゲームはできなかったわ」と夏木さん。
「One of Love プロジェクト」のホームページには、ペンとノートを手に喜びを語る子どもたちの動画も。夏木さんたちの思いは確かに届いています。
エチオピアの支援先にて。バラ農園で働く女性たち。夏木さんは母親たちの雇用創出に尽力している。
夏木マリさん(なつき・まり)1973年歌手デビュー。1980年代から俳優としても活躍。1993年よりコンセプチュアルアートシアター「印象派」シリーズを制作。2009年にパフォーマンス集団MNT(マリナツキテロワール)を設立。開発途上国の支援活動も継続中。
(次回へ続く。
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