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東京スカパラダイスオーケストラ、デビュー37周年記念展覧会開催中!「NO BORDER」を起点とした音楽とアートが世界を繫ぐ

2026.08.19

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誰もがハッピーになれるポジティブパワーを放つライブパフォーマンスが圧巻の「東京スカパラダイスオーケストラ」。混ざり合うこと、楽しむこと、他者と出会うことを肯定する「スカ」という音楽のパフォーマンスグループとして、日本だけでなく世界を魅了する彼らのデビュー37周年を記念した展覧会が、東京・西麻布の「WALL_alternative」にて、8月29日まで開催されています。

東京・西麻布の「WALL_alternative」にて開催中の、東京スカパラダイスオーケストラのデビュー37周年を記念した展覧会「TOKYO SKA HAS NO BORDER」。2026年8月11日〜8月29日まで開催中。会場入り口には写真家・小林健太さんの作品ポスターが。

東京・西麻布の「WALL_alternative」にて開催中の、東京スカパラダイスオーケストラのデビュー37周年を記念した展覧会「TOKYO SKA HAS NO BORDER」。会期は2026年8月11日から8月29日まで。会場入り口には現代アーティスト・小林健太さんの作品を使用したターポリンが。

代表曲の一つである『Paradise Has No Border』。本展ではこの曲を起点に、国境やジャンル、世代を越えて世界中のアーティストや観客と呼応し続けている東京スカパラダイスオーケストラの「NO BORDER」な活動と魅力にアプローチ。

現代アーティストの小林健太さん、彫刻家の大野 修さん、ペインティングを中心に表現しているアーティストのvugさんが、東京スカパラダイスオーケストラの存在そのものと「NO BORDER」の理念にインスピレーションを受けて創作した新作のアートや、リサーチを務めた島影圭佑さんによるダイアグラムやインタビュー映像が展示されています。

右から、谷中 敦さん、NARGOさん、川上つよしさん、GAMOさん、大森はじめさん。ほか、沖 祐市さん、加藤隆志さん、茂木欣一さんを加えた計8人が、現在の東京スカパラダイスオーケストラの構成メンバー。ジャマイカ生まれのスカという音楽をベースに、"トーキョースカ"と称してパフォーマンスを行う。デビュー以来、世界32ヵ国で公演実績あり。インストゥルメンタルバンドとして確立しつつ、ゲストボーカルを迎えたりバンドとコラボするなど、多角的に音楽を楽しんでいる。

右から、谷中 敦さん、NARGOさん、川上つよしさん、GAMOさん、大森はじめさん。ほか、沖 祐市さん、加藤隆志さん、茂木欣一さんを加えた計8人が、現在の東京スカパラダイスオーケストラの構成メンバー。ジャマイカ生まれのスカという音楽をベースに、“トーキョースカ”と称してパフォーマンスを行う。デビュー以来、世界32ヵ国で公演実績あり。インストゥルメンタルバンドとして確立しつつ、ゲストボーカルを迎えたりバンドとコラボしたりするなど、多角的に音楽を楽しんでいる。

開幕前日に行われた内覧会には、東京スカパラダイスオーケストラから大森はじめさん、GAMOさん、川上つよしさん、NARGOさん、谷中 敦さんの5人が来場。アーティストたちによる作品を熱心に見て質問したり、1998年から2003年まで彼ら自らが主宰・企画した『JUSTA MAGAZINE』が展示された2階奥のコーナーの前で、懐かしそうに談笑している姿が見受けられました。


展示を鑑賞した後の5人にお聞きした、家庭画報.com個別インタビューでのQ&Aをいくつかご紹介します。


・インタビュー中のメンバーや展示作品の写真を見る>>


──展覧会の主題になる広がりを見せている「NO BORDER」に込めた想いを改めて、お聞かせください。


谷中さん 「NO BORDER」という言葉を使い始めたきっかけは、2011年にメキシコのフォル・ソルという大きなスタジアムで、中南米最大のフェス「Vive Latino」に出演してライブを行ったときの体験なんです。対バンで登場していたアルゼンチンのスカバンドの演奏に、お客さんが盛り上がってあまりの大合唱だったので、外への音響が少し心配になるくらいだったのですが(苦笑)、外の聴衆も含めて皆さん大喜びだったと。
 その体験をしたことで、「これが本当のNO BORDERなんだ。歌声や音楽で世界を繫いでいろいろな人たちに伝わっていったら、どこでもパラダイスな気持ちで生きていけるのではないか」と思って、NARGOが作った曲に題名をつけさせていただきました。
 そんなシンプルな心持ちでお客さんの笑顔をエネルギーに音楽を作り、パフォーマンスを続けてきたら、あっという間に37年。今回、多くのアーティストの方々に自分たちの想いに心を寄せて作品を作っていただけて、こんなに幸せなことはありません。ぜひ展覧会へ足を運んで体感していただけたら嬉しいです。

──新進気鋭のアーティストの皆さんによる作品をご覧になって、特に印象深いものはありましたか?

大森さん どれも素晴らしいのですが、大野 修さんが作られた作品が特に印象的です。大野さんからも先ほど、「戦うように楽しんでくれよ」という谷中さんが発した言葉を意識して制作してくださったと聞いたのですが、まさに僕らそのものでもあるし、大野さんのその意気込みも作品に出ているなと感じました。僕の父が彫刻家だったので(故・大森達郎さん。石川県金沢市の香林坊交差点にも作品が展示されている)、そういう意味でもとても興味があります。

谷中さん 強いだけではなく、頭の上にアンパンマンとか載っているのもいいですよね。ちょっと外しつつ、わちゃわちゃしている楽しい感じが。

大森さん いろいろな素材を組み合わせて使っているのも、まさに作品がNO BORDERを象徴していていいですよね。

谷中さん 戦うように楽しむウォリアー(笑)。

NARGOさん (笑)。組み合わせの雑多な感じも今の日本っぽくて面白いです。

──大森さん、川上さん、谷中さんが今回、会場でのBGMとして「NO BORDER」プレイリストをセレクトされたそうですが、それぞれどんな曲を選ばれたのでしょうか? セレクト基準もお聞かせください。

大森さん 僕は1曲目に、XGの曲を選ばせていただきました。基本的にはスカの曲が多いのですが、今回のセレクト基準が「NO BORDER」なので、まずはXGから始まって僕の好きな曲がいろいろ入っています。

川上さん スカという音楽自体がすごくNO BORDERなんですよね。その思いをテーマに、60年代から現代までのスカのさまざまなバリエーションから選んで、プレイリストを作ってみました。

谷中さん 僕は音楽的にNO BORDERなものにしようと思って、エンニオ・モリコーネさんが音楽監督を務めた『遊星からの物体X』(ジョン・カーペンター監督)のサントラから『Contamination』という曲を選びました。ぐちゃぐちゃと増殖していくようなイメージの音楽(笑)なんですけれどそこから始まって、フランク・ザッパさんの現代音楽だったり。映画音楽は元々、結構NO BORDERで多様なものを取り入れて成立していると思っていて、それはスカパラの音楽へのスタンスと同じような感覚でもあるので、そんな視点のプレイリストを選びました。

──37周年を迎えられた今後、世界でのNO BORDERなご予定があればお聞かせください。

谷中さん 今年も10月に、コロンビアの音楽フェスへ行く予定です。

川上さん 2027年もいろいろなコンサートの予定がありますね。スペインの話も出ていますし。

GAMOさん スペイン、行けたらいいなあ!

彼らが貫いてきた「NO BORDER」の根底には崇高な精神が宿っていますが、なにより、ポジティブパワーのパフォーマンスでその理念を体現し、聴く人、観る人、その場にいるすべての人の幸せな気持ちを底上げしてくれるのが、東京スカパラダイスオーケストラならではの魅力。

東京スカパラダイスオーケストラファンの方、小林健太さん、大野 修さん、vugさんファンの方はもちろん、今まであまり接点がなかったという方も、この展示を体感することで多様な視点や新たな刺激を得られるはず。

今企画のために収録された、メンバー8人それぞれが「Paradise Has No Border」を感じた瞬間を語るインタビュー映像も必見です。8月29日までの貴重な展示、ぜひお見逃しなく!

カメラマンのリクエストに応え、瞬時に全員のエアプレイポーズが決まるのはさすが長年の絆。

展覧会の内覧会に登場した、東京スカパラダイスオーケストラの5人。右から谷中 敦さん(Baritone sax)、NARGOさん(Trumpet)、川上つよしさん(Bass)、GAMOさん(Tenor sax) 、大森はじめさん(Percussion)。カメラマンのリクエストに応え、瞬時に全員のエアプレイポーズが決まるのはさすが長年の絆。

2階奥のコーナーに展示されている、1998年〜2003年まで東京スカパラダイスオーケストラが企画・編集したマガジンは一見の価値あり。メンバーたちへのインタビューはもちろん、彼らが注目しているバンドの紹介、文化人によるグループ評など、今読んでも充実の内容。デビュー前後に大型バス1台で各地を巡っていた東京スカパラダイスオーケストラ。ストリートでスカを演奏して、現場をハッピーにしていた現在の活動原点の写真も展示されている。

2階奥のコーナーに展示されている、1998年〜2003年まで東京スカパラダイスオーケストラが企画・編集したマガジンは一見の価値あり。メンバーたちへのインタビューはもちろん、彼らが注目しているバンドの紹介、文化人によるグループ評など、今読んでも充実の内容。デビュー前後に大型バス1台で各地を巡っていた東京スカパラダイスオーケストラ。ストリートでスカを演奏して、現場をハッピーにしていた。現在の活動原点ともいえる写真も展示されている。

(右から)「これからも垣根のない活動を自分たちもしていきますし、みんなもそうあってほしい」(谷中さん)、「日本でほとんど知られていなかったスカという音楽を始めて37年。気がつけば、自分たちでも計り知れないエネルギーを感じながら、僕らなりの『トーキョースカ』が出来上がっていた。バンドに何かあるたびに、自分たちで蘇って再生し違う生き物として生まれ変わってきた気がします。今度はアートにまで繫がって。長くやっているといいことがあるなと思います」(NARGOさん)。

「これからも垣根のない活動を自分たちもしていきますし、皆さんもそんな心持ちであってほしい」(右・谷中さん)
「日本でほとんど知られていなかったスカという音楽を始めて37年。気がつけば、自分たちでも計り知れないエネルギーを感じながら、僕らなりの『トーキョースカ』が出来上がっていた。バンドに何かあるたびに、自分たちの力で蘇って再生し違う生き物として生まれ変わってきた気がします。今度はアートにまで繫がって。長くやっているといいことがあるなと思います」(NARGOさん)。

右から「『音楽で平和を』というと少し大袈裟に感じていましたが、最近の演奏や出会いを通じて、本当に平和に繫がるのではないかと思うようになりました」(川上さん)、「動的平衡といいますが、僕らもいろいろなかたの力を借りて常に新しい所へ向かってきた。今後も少しずつ変化して、面白さを体感できることをやっていきたい」(GAMOさん)、「僕たちは音楽が大好きで活動しています。その楽しさが皆に伝わり、平和や愛に繫がってくれたらと思って演奏しています」(大森さん)。

右から「『音楽で平和を』というと少し大袈裟に感じていましたが、最近の演奏や出会いを通じて、本当に平和に繫がるのではないかと思うようになりました」(川上さん)
「動的平衡といいますが、僕らもいろいろな方の力を借りて常に新しい所へ向かっていった。今後も少しずつ変化して、面白さを体感できることをやっていきたいです」(GAMOさん)
「僕たちは音楽が大好きで活動しています。その楽しさが皆に伝わり、平和や愛に繫がってくれたらと思って演奏しています」(大森さん)。

「破壊と修復」をテーマに、手法や素材によってシリーズに分類、制作している彫刻家の大野修さん。身の回りの既製品や廃材を用いて、ブリコラージュの手法で制作された白い立体のChunkシリーズが代表作で、今回は4点の新作を展示。また、Drums担当・茂木欣一さんが実際に使ったスティックやスネアのヘッドなどを用いた〈Synthesizer#2601〉も制作。作品に搭載された約20個の振動センサーとオシロスコープが、会場の音にどんな反応を示すのかも興味深い。

「破壊と修復」をテーマに、手法や素材によってシリーズに分類、制作している彫刻家の大野修さん。身の回りの既製品や廃材を用いて、ブリコラージュの手法で制作された白い立体のChunkシリーズが代表作で、今回は4点の新作を展示。また、スカパラメンバーが実際に使ったスティック、スネアのヘッドや楽器スタンドなどを用いた〈Synthesizer #2601〉も制作。作品に搭載された約20個の振動センサーとオシロスコープが、会場の音にどんな反応を示すのかも興味深い。

ペインティングをメインに表現活動をするvugさん。壁画を含め、本展のために制作した計4点は、vugさんが日頃から考えて表現している「Love」、そして平和、対話をコンセプトに描かれている。「左上の作品は、地球上に存在する戦争、正義、宗教など多様な対立を描きつつ、最終的には愛。神の元ですべては一つ」という信念を表現。右は、アメリカのコミック「ジギー」(トミー・フリソンが作者)へのオマージュとして制作した作品。

ペインティングをメインに表現活動をするvugさん。壁画を含め、本展のために制作した計4点は、vugさんが日頃から考えて表現している「Love」、そして平和、対話をコンセプトに描かれている。左の作品は、「地球上に存在する戦争、正義、宗教など多様な対立を描きつつ、最終的には愛。神の元ですべては一つ」という信念を表現。右上は、アメリカのコミック「ジギー」(トム・ウィルソンが作者)へのオマージュとして制作した作品。

画集編集ソフトを用いて、撮影した写真の一部を絵画の筆致のように変形させる「スマッジ(#smudge)」シリーズが代表作の、写真家・アーティストの小林健太さん。東京スカパラダイスオーケストラとのご縁は、2025年に開催された「MEET YOUR ART FESTIVAL」で、GAMOさんがプロデュースした特別編成ライブにてコラボしたことから。「デジタル作品とも現代的な音楽とも、まったく違和感のないグルーヴ感で、東京スカパラダイスオーケストラの音楽が持つ多様性、包容力を実感しました」と語った。

画像編集ソフトを用いて、撮影した写真の一部を絵画の筆致のように変形させる「スマッジ(#smudge)」シリーズが代表作の、現代アーティストの小林健太さん。東京スカパラダイスオーケストラとのご縁は、2025年に開催された「MEET YOUR ART FESTIVAL 2025」で、GAMOさんがプロデュースした特別編成ライブにてコラボしたことから。「デジタル作品とも現代的な音楽とも、まったく違和感のないグルーヴ感で、東京スカパラダイスオーケストラの音楽が持つ多様性、包容力を実感しました」と小林さん。

「元々、東京スカパラダイスオーケストラが大好きでライブに足を運び、パワーをもらっていた」と語る、展覧会のキュレーションとリサーチを務めた島影圭佑さん。GAMOさんと谷中さんの言葉からインスピレーションを得て「生命体としての東京スカパラダイスオーケストラ」を可視化することに挑戦。37年間、再生と変化、進化を続けるバンドのありようを図像化したほか、メンバー全員へのインタビューで島影さんの心が動いた8人の言葉をピックアップ。テキスト化し、空間に配置した。

「元々、東京スカパラダイスオーケストラが大好きでライブに足を運び、パワーをもらっていた」と語る、展覧会のキュレーションとリサーチを務めた島影圭佑さん。GAMOさんと谷中さんの言葉からインスピレーションを得て「生命体としての東京スカパラダイスオーケストラ」を可視化することに挑戦。37年間、再生と変化、進化を続けるバンドのありようを図像化したほか、メンバー全員へのインタビューで島影さんの心が動いた8人の言葉をピックアップ。テキスト化し、空間に配置した。

ツアーアーカイブからライブへの想いが見えてくる。37年間、絶えず変化し続けてきた共同体の創造性と、芯ともいうべき「NO BORDER」の理念を構築できたのは、メンバー皆が楽しみながら国内外を巡ってきたツアー活動があればこそ。混沌とした今の時代だからなおのこと、世界中の一人でも多くの人に東京スカパラダイスオーケストラの音楽が放つ、「NO BORDER」の寛容性と楽しんで生きる心持ちが伝わることを願ってやまない。

ツアーアーカイブからライブへの想いが見えてくる。37年間、絶えず変化し続けてきた共同体の創造性と、芯ともいうべき「NO BORDER」の理念を構築できたのは、メンバー皆が楽しみながら国内外を巡ってきたツアー活動があればこそ。混沌とした今の時代だからなおのこと、世界中の一人でも多くの人に東京スカパラダイスオーケストラの音楽が放つ、「NO BORDER」の寛容性と楽しんで生きる心持ちが伝わることを願ってやまない。

・【未掲載写真あり】インタビュー中のメンバーや展示作品の写真を見る>>

「TOKYO SKA HAS NO BORDER」
会期:2026年8月11日(火)〜8月29日(土) 会期中無休
会場:WALL_alternative(東京都港区西麻布4-2-4)
営業時間:18時〜24時(月〜金・祝日)、16時〜24時(土・日)
※入場料無料・ワンドリンク制。優先入場時間は事前予約制
主催:エイベックス・クリエイター・エージェンシー株式会社 
https://avex.jp/wall/exhibition/863

撮影/本誌・大見謝星斗 構成・文/小松庸子

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