俳優・吉田 羊であるために舞台に立ち続ける理由
緊張が続く舞台の日々では、なるべくいつもと同じ時間を過ごすことを心がけているという吉田さん。体によいものを自分で作って食べることも欠かさない。今はかつお節と煮干し、昆布、しいたけでとっただしにせん切りの大根と大粒の梅干しを入れた「大根梅」が定番。
吉田さんが今回の舞台の出演を決意したのは、演出家・森さんの存在です。
「稽古場での講義の時間が本当に楽しい。私は難解だと思っていたシェイクスピアが、“永遠に遊べる世界”とまで思えるようになりました。森さんの情熱に導かれて、役者のポテンシャルが引き出されるのも面白い。森さんの教えで“開眼”する役者を何度も見ました。シェイクスピアのリズムを体に徹底的に叩き込まれるわけなんですが、体つきまで変わってくるんです。地に足をつけておなかの底から声を出す体勢ですね。稽古は裏切らないといいますが、前回の2作の舞台があったから、今回もお受けしました」
また、PARCO劇場という舞台も吉田さんにとっては特別だといいます。
「憧れの場所で、座長として毎日舞台に立たせていただけるのは本当に奇跡のような出来事だと思っています。小劇場時代の自分に、腐らずに努力を続けろよとエールを送りたいですね。舞台に立ち続けるのは使命のようなもの。舞台の匂いをかいだ瞬間に帰ってきたなと思います。本番は死ぬほど緊張しますが、観客とリアルタイムで時間を共有し、客席の雰囲気によって舞台の空気が変わる一体感は何ものにも替えられません。そして、何よりカーテンコールの解放感を、また味わいたくなります。今回も、皆様と作り上げる時間を楽しみにしています」
吉田 羊(よしだ・よう)福岡県出身。1997年より舞台を中心に活動をスタート。テレビ、映画など活躍の場を広げ、さまざまな役を演じられる俳優として多くの話題作へ出演。2021年、森 新太郎演出、PARCO劇場シリーズ第1弾の『ジュリアス・シーザー』で、第56回紀伊國屋演劇賞個人賞受賞。
パルコ・プロデュース2026『リチャード三世』

人類の歴史の中で繰り返される権力闘争と政治的野心からなる悲劇を、リチャード三世役の吉田 羊さんと9人の共演者で描く。性別を超えた配役やひとり何役もこなすといった、かつてないシェイクスピアの舞台。森 新太郎さん演出で普遍的なテーマが独創的に変化した世界を楽しめる。
2026年5月10日(日)~31日(日)
PARCO劇場(東京) 全席指定1万1000円ほか
お問い合わせ:サンライズプロモーション
TEL:0570-00-3337(平日12時~15時)
ほか大阪、愛知、福岡、岩手公演あり
作/ウィリアム・シェイクスピア 翻訳/松岡和子
演出/森 新太郎
出演/吉田 羊 愛希れいか 中越典子 赤澤遼太郎 増子倭文江 浅野雅博
星 智也 清田智彦 篠井英介 渡辺いっけい
URL:
https://stage.parco.jp/program/richard2026(吉田さん衣装)ジャケット、スカート/ともにディウカ(ドレスアンレーヴ)ピアス/メラキ、右手リング/シンパシーオブソウルスタイル(ともにフラッパーズ) 左手各リング/ともにプラウその他/スタイリスト私物