今月のアート 藤城清治さん
今なお新作を発表し続ける101歳。誰もが童心に返り、励まされる展覧会へ
影絵作家の藤城清治さんの展覧会が、大阪で開催中です。2025年4月に101歳の誕生日を迎えた今なお日々制作に取り組み、本展『藤城清治101歳展 生きている喜びをともに』でも、10点以上の新作が展示されています。準備中のアトリエで、お話をお伺いすることができました。
本展覧会で公開される新作を前に。
現在も現役で制作を続けられている、その健康の秘訣は?
「昔から、よく歩いています。今も、ほぼ毎日3000〜5000歩は歩いていますね。散歩の途中に休憩する場所が必要なので、折り返し地点になるところにカフェを作ってもらいました」
そのカフェとは、東急目黒線洗足駅にある「ラ・ビーカフェ」。会員登録制・事前予約制ですが、一般にも開かれ、版画作品の展示やグッズ販売も行われています。
近年の作品には「アビー」という猫のモチーフがよく登場します。
「2022年に出合ったアビシニアンです。出合い頭にポンと僕の懐に飛び込んできて以来、とても気が合い、一緒に暮らしています。風景でも人物でも動物でも同じですが、僕が描きたいのは、写真で見たような表象ではなく、僕自身が実際に触れて感じた“本質”です。アビーは僕の相棒で、“君がいるから僕は絵を描けるんだよ”といつも声を掛けています。ですから、作品のアビーは、単なる“猫の絵”ではなく、アビーそのものなのです」
インタビューの直前も直後も、真剣な表情でデスクに向かって手を動かしていた藤城さん。その原動力とは。
「僕にとって、絵を描くことは呼吸すること、つまり生きることと同義なのです。そして、サイン会などでファンの皆さんにお会いすると、とても元気になれるのです」
藤城清治101 アビーと共に生きる © Fujishiro Seiji Museum 2025
藤城清治(ふじしろ・せいじ)1924年東京都生まれ。学生時代から絵画、影絵、人形劇を始める。48年『暮しの手帖』の連載で注目を集める。1952年人形と影絵の劇団・木馬座を結成。テレビ番組『木馬座アワー』でオリジナルキャラクターのケロヨンが爆発的人気に。その後も影絵作家、影絵劇演出家として活躍。101歳となった現在も新作を制作中。
『藤城清治101歳展生きている喜びをともに』
アビーとシャーファミリーの演奏会 ⓒ Fujishiro Seiji Museum 2024 本展出品作品とは異なる場合があります。
グランフロント大阪 北館2026年1月4日(日)まで
ナレッジキャピタル イベントラボ
入場料:一般2000円ほか
電話番号:06(4862)5877
URL:
https://www.ktv.jp/event/fujishiroseiji-osaka/