お客さまがアリスを通して不思議な世界を体験できるように

これまで数々の作品で共演してきた福岡雄大さん(ジャックを演じる)とのぴったり息の合ったパートナリングは本作でも見どころのひとつ。「長年組んで踊ってきていることもあり、私がこう動いたら次にこう動く、というのを先読みしてサポートしてくださるので心強いです」(小野さん)。
――アリスを演じられるうえで心がけていることはありますか。 小野さん:まずは観ている方が私と一緒に冒険をしていく感覚を持っていただけるように、私自身がアリスとして奇妙な物語の世界を楽しむことを心がけています。アリスを通して疑似体験をしていくように。観ている方々が現実の世界に引き戻されてしまうスキをつくらないように心がけています。
そのため、舞台全体を俯瞰して見ることも意識しています。後はやはり常にアリスとして居続けること。その上でナチュラルでありながらも、しっかり伝わるお芝居をすることも大事にしています。
特に『アリス』のようにテンポが速い作品では、常に俯瞰して見続けないと、何を表現しているのかがわかりづらくなると思っています。例えば、人との会話でも、早口で話し続けられると、途中から相手が何を伝えたいのかがわからなくなることってありませんか?
そこに適度な間があったり、少し強めてゆっくり言葉を発したりするだけで、だいぶわかりやすくなりますよね。踊りも同じで、間を入れたり、緩急をつけたりすることで伝わりやすくなります。そういう意味でも、お客様の目線を意識することは大事なのではないかと考えています。
ナチュラルさとお芝居のバランスを取ることは難しいので、日々試行錯誤しています。