今月のアートナビゲーター
小川知子さん(大阪中之島美術館 主任学芸員)
誰もが知るあの“少女”が、この夏、日本の大阪中之島美術館へ
ヨハネス・フェルメール《真珠の耳飾りの少女》1665年頃 油彩/カンヴァス 44.5×39.0センチ マウリッツハイス美術館 © Mauritshuis, The Hague
真珠の耳飾りと青いターバンをまとい、鑑賞者に深い眼差しを向ける少女が、この夏、奇跡の来日を果たします。会場となる大阪中之島美術館 主任学芸員の小川知子さんにお話を伺います。「本展は、オランダ・ハーグにあるマウリッツハイス美術館の改修工事のための臨時休館によって実現しました。同館のマルティネ・ゴッセリンク館長は、『当館にとってこの少女の日本への旅は、おそらく最後となるであろう特別な機会です』と語っています。両国の400年以上にわたる深い信頼関係が、世界で1か所のみの貸し出し先に選ばれた背景といえるでしょう。急なお申し出だったのですが、本館がちょうどスケジュール調整中だったこともあり、偶然と幸運が重なって実現に至りました」
《真珠の耳飾りの少女》をはじめ、12作の名品が来日します。「《真珠の耳飾りの少女》はこれまで3回来日しており、14年ぶり4回目となります。本展はフェルメール2点のほか、レンブラント、ヤン・ステーン、さらに女性画家マリア・ファン・オーステルウェイクなど、17世紀の“オランダ絵画黄金時代”の作品が集まります」
展覧会の内容は、どういったものになるのでしょうか。「この時代に描かれた絵画の主要ジャンルを網羅しているので、“黄金時代”を俯瞰してご覧いただけます。また、初期フェルメール作品と全盛期の《真珠の耳飾りの少女》を見比べるのもいいですね。初期の神話画にも、フェルメールの優れた色彩感覚が見て取れます」
今回は全長20メートルの大型スクリーンでの映像も上映されます。「フェルメールの生涯と画業を紹介するオリジナル映像です。世界中に点在するフェルメールの全作品が実際の比率に基づいて集結するなど、迫力と学びのある特別な映像となります」
ぜひとも観覧したい貴重な機会です。
マリア・ファン・オーステルウェイク《装飾的な壺の花》1670-1675年頃 油彩/カンヴァス 62.0×47.5センチ マウリッツハイス美術館 © Mauritshuis, The Hague
ヨハネス・フェルメール《ディアナとニンフたち》1653-1654年頃 油彩/カンヴァス97.8×104.6センチ マウリッツハイス美術館 © Mauritshuis, The Hague
『フェルメール《真珠の耳飾りの少女》展17世紀オランダ絵画の名品、奇跡の再来日』
2026年8月21日(金)~9月27日(日)
会期中無休
大阪中之島美術館 5階展示室
一般3000円ほか 日時指定制
最新のチケット情報は公式サイトにて
URL:
https://vermeer2026.exhibit.jp/tickets/