
1936(昭和11)年の創業以来、3代にわたり真珠を見つめてきた「清美堂真珠」が、90周年を迎えた今、あらためて真珠の美しさを探求する連載。今回は唯一無二の虹色の輝きを湛えた「スーパーピーコック」をご紹介します。
・第1回 『古事記』から紐解く 古代より貴ばれた「しらたま」の話→
・第2回 初代から守り抜かれた 真珠への思い→
・第3回 3代目 磯和晃至の約束と挑戦→
・第4回 清美堂真珠の宝物→
・第5回 色とりどりのタヒチアンパール→
・第6回 黄金色の真珠に魅せられて→
一度目にしたら忘れることのできない色艶を宿した奇跡の真珠

光や見る角度で、エレガントなグリーンから、時にほんのりと赤みがさしているかのようにも見える「スーパーピーコック」。「黒蝶真珠のなかでも出合える確率が極めてまれな虹色の珠は、“本当に美しい真珠”を追求する清美堂真珠を語るにふさわしい存在。孔雀の羽の色になぞらえ『スーパーピーコック』と名づけ、2002年から私たちを代表するコレクションになっています」と磯和晃至社長。
ほとんどが暗い色の黒蝶真珠において見事なピーコックカラーに加え、照り・巻き・表面・傷・形・色の条件を満たした珠はわずか0.1%。タヒチの海で産出され身につける人に届くまで、清美堂真珠の卓越した審美眼が随所に光ります。
隣り合う珠の色や光沢を計算し尽くした奇跡の連

東京・元麻布の坂の上、一日を通して穏やかな光が安定している北向きの窓に面した清美堂真珠のアトリエ。まずはサイズごとに分けた黒蝶真珠をわずかな色の違いを見極め選別(下写真1)。社長を含め3人のプロフェッショナルが別々に判定し、全員が認めた珠のみがスーパーピーコックを名乗ることを許されますが、これだけの上質な黒蝶真珠が集められても、この日選ばれたのはたった一粒のみでした。
次に連組み(上写真2)。隣り合う真珠の色や光沢を揃えることはもちろん、ネックレスの中央部に向かって珠をわずかに少しずつ大きくしていくよう並べていきます。
穴開けは専用の機械のある別室で(上写真3)。傷や色むらのない真珠でも、一粒ずつに個性があるため、穴を開けるのに最適な位置は、丁寧な見極めが重要です。
糸通し(上写真4)は、絹糸を1本または2本使いで、真珠と真珠の隙間が空かないように通すのが清美堂真珠の流儀。世代を超えて長く受け継がれていくにふさわしいスーパーピーコックのネックレスは、こうして完成するのです。
左・スーパーピーコックを育 むタヒチの美しい海。中・タヒチ副大統領(2019年当時)と磯和晃至社長。黒蝶真珠の養殖を主な産業とするタヒチで「SEIBIDO」の名は広く知られている。右・タヒチ政府発行の「スーパーピーコック」に対するタヒチパールブランド認定証。
希有なるスーパーピーコックの個性を引き立てるクリエイション
ペンダント左から・ダイヤモンドの煌めきと地金の光沢で孔雀の羽を立体的に表現。トップはブローチにもアレンジ可能。(WG×黒蝶真珠10ミリ×ダイヤモンド)770万円 粒選りのスーパーピーコックの存在感をさりげなく主張。(WG×黒蝶真珠11ミリ×ダイヤモンド)275万円 合計5.1ctのダイヤモンドを贅沢にセットした螺旋状のラインに大粒のスーパーピーコックをあしらったデザインで手もとをドラマティックに。リング(WG×黒蝶真珠12ミリ×ダイヤモンド)2200万円/すべて清美堂真珠
お問い合わせ/清美堂真珠
電話 03(3408)5799
URL:https://seibidopearl.co.jp/
この記事の掲載号
撮影/栗本 光(静物) 猪俣晃一朗 スタイリング/阿部美恵 取材・文/清水井朋子