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伝統産業×世界的デザイナーで創る新商品。山梨だけの価値「文化的テロワール」を生かして

2026.03.30 | PR

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伝統産業とデザイナーの出合い。新たな商品を生み出す「山梨デザインプロジェクト」

山梨県が取り組む「山梨デザインプロジェクト」が2回目を迎えました。2025年度は、山梨県出身の世界的デザイナーである深澤直人さんと柴田文江さんが参画し、県内3つの伝統産業の担い手と計9つの新商品を開発しました。 

このプロジェクトは、山梨で受け継がれてきた産業とデザイナーがコラボレーションして新たなプロダクトを生み出す取り組みです。自然、歴史、伝統技術が生み出した地域固有の魅力「文化的テロワール」を基盤に新たな土産品を創造することで、県ならではの価値や魅力を国内外に広く伝えています。 

今回、深澤さんは硯と貴石彫刻の2ブランドを、柴田さんはニットを担当。発表されたプロダクトのうち編集部が注目したものを、いくつかご紹介します。

フォトギャラリーでプロダクトをまとめて確認>>

「YAMANASHI DESIGN PROJECT」について詳しく知る>>

深澤直人×甲斐雨端硯本舗の硯

元禄3(1690)年に創業、甲府盆地の南西、富士川のすぐそばに工房を構える「甲斐雨端硯本舗(かいあめはたすずりほんぽ)」。土地固有の漆黒の石と高い技術が裏付ける美しい硯は、将軍に献上されるほど格式が高いものであったことでも知られています。

今回プロジェクトにかかわった同社13代目の雨宮弥太郎さん。東京藝術大学で広く彫刻を学び、「硯は伝統を礎にした現代彫刻である」とも語っています。 「甲斐雨端硯 硯一式 日月硯」は予定価格6万6000円。

「甲斐雨端硯 硯一式 日月硯(予定価格6万6000円)」(桐箱の縦21.5×横27.1×高さ4.4センチメートル)。太陽と月を円で表現した、古代中国から使われるモチーフ。桐箱に硯、水滴、筆、墨、和紙をまとめて収納できる。硯の形が「猿面硯」のものも。Photo/Goichi Kondo AD/Ken Okamoto

深澤さんがモチーフにしたのは、伝統的意匠である「日月硯(じつげつけん)」と「猿面硯(えんめんけん)」。どちらもシンプルな形でありながら、日月硯の曲線や、猿面硯のシャープな線などを表現するには職人の確かな技術が必要です。深澤さんは、そぎ落とされた美しさを持つこれらのデザインに目が留まったと話します。

「ひと昔前は実用品だった硯。原点を見直して、ちょっと使ってみたい、と思ってもらえるデザインを目指しました」と深澤さん。また、持ち運びやすい手帳型の硯セットも開発。自宅で一式広げて書くことが通例だった硯に、いつでもどこにでも持ち運べる気軽さを加えています。「甲斐雨端硯 硯一式 携帯型(予定価格5万5000円)」(縦X×開いたときの幅X×厚さXセンチメートル)。こちらは日月硯のタイプのみ。和紙は上下に分かれている。

「甲斐雨端硯 硯一式 携帯型(予定価格5万5000円)」(縦16.4×閉じたときの幅11.9×厚さ2.4センチメートル)。こちらは日月硯のタイプのみ。Photo/Goichi Kondo AD/Ken Okamoto

桐箱や、手帳の中に「書の世界」を閉じ込めたプロダクト。硯で墨を磨って誰かのために筆を執る……。その時間こそが価値であることを思い出させてくれるようです。

深澤直人×貴石彫刻オオヨリのジュエリー

奥秩父にある百名山のひとつ、金峰山(きんぷさん)一帯を中心に、かつてさかんに水晶が採掘されていた山梨県。この豊富な水晶資源が山梨県のジュエリー文化の起源です。江戸時代に独自の研磨技術を開発し、その後も世界的に稀有なジュエリーの集積産地として、高度な貴石の加工技術が受け継がれてきました。「貴石彫刻オオヨリ(TO LABO)」は、100年以上前から続く、伝統技術「甲州水晶貴石細工」を手がけています。機械では再現できない技術で、少しずつ手作業で貴石を削っていく。

機械では再現できない技術。少しずつ手作業で貴石を削っていく。

プロジェクトに参画した3代目の大寄智彦さんは「甲州水晶貴石細工 伝統工芸士」の国家資格、および、山梨県知事認定「ジュエリーマスター」の称号を、当時最年少で取得した、県内ジュエリー業界で最も注目されている職人の1人です。

深澤さんは、あえて技巧を凝らした要素を加えるのではなく、極限までシンプルに、そして難しい技術を必要とするものを追求。約1センチメートル四方の立方体に2種の石を組み込んだジュエリー「nougat(ヌガー)」をデザインしました。

「異なる素材の石をぴったりとすき間なく合わせる作業が、最も技術を要します」と大寄さん。最終段階での微調整は、石と石とを、手で擦り合わせながら、まるで1つの立方体のような滑らかな表面に仕上げています。

「nougat(リング)」(12万1000円)。水晶×ホワイトカルセドニー、シルバー。2色展開。

「nougat(リング)」(12万1000円)。水晶、ホワイトカルセドニー、シルバー。2色展開。Photo/Goichi Kondo AD/Ken Okamoto

「nougat(ネックレス)」(12万1000円)。水晶、ホワイトカルセドニー、シルバー。2色展開。

「nougat(ネックレス)」(12万1000円)。水晶、ホワイトカルセドニー、シルバー。2色展開。Photo/Goichi Kondo AD/Ken Okamoto

バリエーションはネックレスとリングの2種で、各2色ずつ。どんなコーディネートにもアクセントとして合わせやすいジュエリーで、きっと日々のお守りのような存在になることでしょう。

柴田文江×近藤ニットのカシミヤシリーズ

甲州織などの伝統的な繊維産業でも名高い山梨県。その歴史は江戸時代にまでさかのぼり、丁寧なものづくりの精神は今でも県内各地で受け継がれています。

戦後、甲府盆地南西部の市川三郷町はニットの集積地として発展しました。このエリアで、1945年に創業した「近藤ニット」が、2000年に立ち上げたブランド「evam eva(エヴァム エヴァ)」。リネンやコットンなど天然素材ならではの柔らかな質感や、自然からインスピレーションを受けた淡く優しいカラーが魅力です。

今回、柴田さんとコラボレーションし開発したのは、ストール、グローブ、ソックス、レッグウォーマー。カシミヤの上質で心地よい手触りと、遊び心あるカラーリングが目を引くラインナップです。

「ストール イエロー×ライトグレー」(6万500円)。ストールは全5色ですべてバイカラー。巻き方を変えると表に異なる色が出てくるため、印象を変えられる。「自分が欲しいと思う気持ちを大事に作りました。大きめなので、かっこよく着こなしたいときにぴったり」と柴田さん。

「グローブ ペールブルー×ブラウン(1万9800円)」。優しいアイスブルーとブラウンが、シンプルなグローブにリズムを与えている。高度な切り返しの技術にも注目したい。

「グローブ ペールブルー×ブラウン(1万9800円)」。優しいペールブルーとブラウンが、シンプルなグローブにリズムを与えている。高度な切り返しの技術にも注目したい。

「カシミヤの繊細な質感への真摯な向き合い方や、ブランドの美意識に深く心を動かされました」と柴田さん。ブランドが持つ静謐な品格が、柴田さんの手によっていっそう魅力を放ちます。

その他のラインナップも詳しく見る>>

文化や伝統に根付き、受け継がれてきた技術には、一つ一つ歴史や物語があります。これらが一流のデザインと出合い、組み合わさることで、新たな価値を持ったプロダクトが生み出されるのではないでしょうか。連綿と受け継がれてきた伝統的な技は、「山梨デザインプロジェクト」を通してより多くの人の心に届くことでしょう。

●YAMANASHI DESIGN PROJECT
https://ydc.pref.yamanashi.jp/ydp/

甲斐雨端硯本舗 
電話:0556-27-0107

貴石彫刻オオヨリ
電話:055-224-3762

近藤ニット(evam eva) 
電話:055-272-5101

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