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【美と美味の国・山梨へ】第7回 唯一無二のジュエリーを求めて。日本が誇る宝飾技術の街、『やまなし』へ

2026.03.26 | PR

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唯一無二の魅力〈2〉 超絶技巧がとても身近。見て触れて、しかもデイリー価格で購入もできる

さて、この彫刻・研磨技術こそが、山梨県の宝。ということで、次に向かったのは「山梨ジュエリーミュージアム」です。水晶をはじめとした原石の展示や歴史の紹介、現代の名工の作品展示や販売まで、山梨のジュエリーを包括的に発信しています。センターピースはなんとスモーキークオーツ。

センターピースはなんとスモーキークオーツ。熱などで曲げたわけではなく、彫刻技術によってしなやかなフォルムを作り出しています。制作したのは現代の名工、深澤陽一さん(ジュエリークラフトフカサワ)。山梨ジュエリーミュージアム所蔵。

「山梨の名工たちの技を、職人ごとに約5分にまとめた映像ライブラリもありますし、その職人の作品を実際にここで見ることもできます」と語るのは学芸員の若月千佳さん。週末には職人が工程を見せてくれる「実演工房」も開催、来訪者が研磨作業などに挑戦できる「体験工房」も実施しています。 現代の名工たちが週末ごとに訪て作業工程を披露してくれる「実演工房」。

ジュエリー職人が週末ごとに訪れて作業工程を披露してくれる「実演工房」。

「映像ライブラリでぜひご覧いただきたいのは、清水幸雄さん(「シミズ貴石」代表)の桔梗カット。これは正12面体にカットした石を、手摺りで180面体に研磨する超絶技巧です。職人の清水さんは、数ミクロン単位の角度の違いを指先に覚えさせ、機械では削れないほど浅い、微妙な角度をつけながら石を研磨していくそうです」と若月さん。

原石(奥)をまず正12面体にカットし(右奥)、その後手摺りで180面体(手前)にまで研磨していくという気の遠くなるような作業から生まれる桔梗カット。

手仕事だからこそのまろやかな角度と温かみが持ち味の桔梗カット。とても特別な技術ですが、デイリーなネックレストップとしてミュージアム併設のジュエリーショップでも手に入れることが可能。山梨県のジュエリーの奥深さを実感します。 4月20日(月)まで「Herith プロジェクト展」開催中。(Herith については記事後半をご覧ください) 山梨ジュエリーミュージアム https://www.pref.yamanashi.jp/yjm/

山梨ジュエリーミュージアムでは4月20日(月)まで「Herith プロジェクト展」開催中。(Herith については記事後半をご覧ください)

唯一無二の魅力〈3〉 日本の宝飾界をリードする“新しい才能”が続々と誕生している

実力ある職人たちがひしめく山梨県甲府。3年をかけて研磨、貴金属加工、デザイン技術から流通までを体系的・実践的に学べる山梨県立宝石美術専門学校が、その土台となっていることは先述した通り。学校のロビーには1年生から3年生までの作品が展示されていますが、その技術力・デザイン性が、学年が上がるごとに飛躍的に向上していることに驚きます。実技から座学まで学ぶことはたくさん。取材に伺った1月は、3年生が卒業制作の追い込みをかけている時期でした。

実技から座学まで学ぶことはたくさん。取材に伺った1月は、3年生が卒業制作の追い込みをかけている時期でした。

「資格取得やさまざまな大会、アワードへも積極的に参加しています」と飯野校長が話す通り、在校生や卒業生の受賞作品も校内に数多く展示。その発想力や美意識には目を見張るものがあります。卒業生、鶴見 蓮さんの作品「ゾウムシ」。

JJAジュエリーデザインアワード2025で新人大賞を受賞した卒業生、鶴見 蓮さんの作品「ゾウムシ」。背中の部分を付け替えることができます。

2025年度の技能五輪全国大会で3年生の土田里彩子さんが金賞受賞。作品とメダルは学校にとっても宝物です。

2025年度の技能五輪全国大会で3年生の土田里彩子さんが金賞を受賞。作品とメダルは学校にとっても宝物です。

「山梨県は、ジュエリー製品製造業における事業所数や従業員数で全国1位を誇る、日本有数の宝飾産地ですが、ほかの産業と同様に職人の高齢化や後継者不足という課題にも直面しています。新たな価値を創造できる意欲的な人材を育てることは、わが校の使命なのです」。飯野一朗校長は、彫金作家の第一人者。

飯野一朗校長は、彫金作家の第一人者。東京藝術大学名誉教授など数々の要職を歴任され、現在は山梨県立宝石美術専門学校で後進の育成に尽力されています。

撮影/大見謝星斗

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