よりよい年を願い、気持ちも新たに歩みだす新春。「山の神」を祀る山王信仰の流れを汲む日枝神社は、そんな新しい年の祈りを受け止める都心の杜です。悠久の時を超えて受け継がれる山王さまの御神徳にあやかり、清らかな一年をここから始めませんか。
東京・永田町の高台に鎮座する日枝神社は、都心とは思えない静けさと緑に包まれた祈りの社。室町時代に創建され、徳川家の篤い崇敬を受けて江戸城の鎮守神として栄えた歴史を持つこの社は、今も“山王さま”の名で親しまれ、多くの人が良縁や仕事運の向上、安産、そして新しい道を切り開く「道開き」を願って参拝に訪れます。
社殿の両脇に置かれているのは「魔が去る」「勝る」に通じる神猿(まさる)の像。日枝神社の神使として、厄除けや開運、夫婦円満や子授けの御利益があると伝えられています。穏やかな表情の神猿に見守られながら手を合わせると、凜とした空気が心の奥まで届くようです。
境内には疫病除けの神を祀る「八坂神社」、道を切り開く「猿田彦神社」、千本鳥居が美しい「山王稲荷神社」と、趣の異なる末社三社が鎮座しており、正月三が日には限定で、各社の御朱印が授与されます。
正月三が日に授与される末社三社の限定御朱印。

上から時計回りに、「結び絵馬」1000円、「山王稲荷神社 御眷属奉納」大・1000円、小・800円、「みちびき守」小・各800円、「まさる守」大・各1000円。
また、本社、末社への道行きは、急な石段の「表参道(男坂)」と朱の鳥居が連なる「稲荷参道」のほかに、上り下りのエスカレーターが設置された「西参道」があるのも魅力的。年配の方やお子様連れにやさしく安全な道筋が整えられているのは、高台にある日枝神社ならではです。

山王鳥居のある西参道に設置されたエスカレーターが 、街路と境内をつなぐ。
2026年6月には、氏子が都心を巡行する「神幸祭」の斎行が予定されている日枝神社。清らかな気に包まれた境内で、山王さまのご加護のもと、心晴れやかに新たな年をお迎えください。
都心を約300メートルもの神幸行列が練り歩く神幸祭は、山王祭の中でも特に壮麗な行事。
新春に訪れたいもう一つの顔、「山王茶寮」

山王茶寮がある参集殿入り口。
参拝の際に立ち寄りたいのが、日枝神社の境内にある「山王茶寮」です。2025年6月にオープンしたこの場所には、披露宴や各種パーティに対応する大小2つの宴会場と、カフェメニューのほか季節の食材を取り入れた和洋食が楽しめるカフェ&レストランがあり、神社の静謐な空気を感じながら心安らぐ時間を過ごすことができます。
左・洗練された雰囲気のカフェ&レストラン。右・人気メニューである白玉クリームあんみつ緑茶付1200円。
営業時間:11時~17時/不定休
日枝神社
東京都千代田区永田町2-10-5
電話 03(3581)2471
URL:https://www.hiejinja.net/
参拝時間/1月1日は0時~18時、2日~6日は6時~18時、7日以降は6時~17時 ※授与所や朱印所の受付時間はホームページをご確認ください。
日枝神社公式アプリのダウンロードはこちらから
・iOSはこちら→
・Androidはこちら→