
京都・西陣織の老舗「HOSOO」のテキスタイルと、イタリアンブランド「グッチ」を象徴するアイコンバッグの見事なコラボレーションが話題となった「GUCCI NISHIJIN」。2022年に発表されて以来、その優美なる存在感で私たちを魅了し続けているシリーズに、待望の第4章が登場しました。「HOSOO」のテキスタイル「Petals」を、「グッチ」のシグネチャーバッグのために革新的な技法により織り上げた、和と洋のクラフツマンシップの軌跡をご堪能ください。
万華鏡の中で重なり合う、花びらの模様に着想を得たというHOSOOのテキスタイル「Petals」に、グッチのフローラ パターンと銀箔を織り込んだGGパターンが美しく調和。

上のバッグと同じ、こっくりとしたコッパー色が印象的な「グッチ ダイアナ」。表現する色彩によって織り組織を繊細に変え、美しい花の表情と立体感を表現したテキスタイルに、バンブーの褐色のハンドルがさらなる深みを添えています。
ローズ色の艶やかなレザーに、輝きを帯びたGGパターンと躍動感のある花々や蝶が鮮やかに浮かび上がる逸品。中には、同色のレザーショルダーストラップとケース入りのミラーが付属。内側にはジップポケットも完備。
「グッチ」は1947年に、初のバンブーハンドルのバッグとなる「グッチ バンブー1947」を発表しました。それまでは本体と同じレザーのハンドルを備えたハンドバッグが高級品と考えられていましたが、軽くて耐久性があり、かつ斬新でありながらエレガントなバンブー ハンドルはその常識を見事に覆しました。
「グッチ バンブー1947」は発売後すぐにハリウッドスターをはじめとするセレブリティに愛用されるようになり、グッチのアイコンとしての地位は揺るぎないものとなりました。さらに、50年代から60年代にかけて、素材の種類も増え、発展の一途を辿ります。
そして、躍進の90年代を駆け抜け、今なお当時のままのデザインを踏襲し、グッチのクラフツマンシップの象徴として愛され続けているのです。
・和と洋が織り成す華麗なる融合「GUCCI NISHIJIN」のラインナップを見る →
1950年代 有名な映画の中に登場し、セレブリティや俳優が愛用

199年代 クリエイティブ・ディレクターによる広告写真が注目の的に
2022年 第1章
2024年 第3章
2025年 第4章

「HOSOO」12代目 細尾真孝氏に聞く“第4章の挑戦”
「今回は、HOSOOの約300のテキスタイルコレクションの中から、グッチのモチーフを織物に取り入れ るという前例のない挑戦でした。奇をてらわず、ヘリテージを継承しながら新しい色や柄を生み出すことに取り組んだのです。HOSOOのシグネチャーでもあるPetalsは、花びらを抽象化したデザインで、1200年続く西陣織の技術により角度によって色や表情が変わる世界一複雑な織物です。実際に織り直しを重ねて、一番美しいものを選びました。京都とフィレンツェという、東西の文化が出合うことで生まれた特別なもの、その調和の中に広がる可能性を感じていただきたいです」
撮影/Fumito Shibasaki 〈Donna〉 スタイリング/阿部美穂 構成・文/新田幸子