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パリの人々を魅了した茶懐石の一会。真葛焼の器におもてなしの心を込めて

2021.02.04

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パリと真葛焼、茶懐石の一会
亭主の宮川さんがお客さまに折敷を手渡し。こちらのマダムはバレリーナとして30年前に来日し、数か月間北海道に滞在した経験があるという。以来日本文化に目覚め、さらにより深く知る経験を重ねてきているというが、本格的な茶懐石をいただくのは今回が初めて。

そしてパリ・セーヌ川畔で茶懐石のもてなしが始まった


正午、ガラス張りのパリ日本文化会館の扉が開くと、待ち構えていた人々が館内へと入ってきます。茶懐石会場は6階で、セーヌ川とエッフェル塔を一望できる絶景空間です。コの字形に巡らせたテーブルには18席が設けられ、準備に余念がありません。

初回の開始は12時30分。控えの間から三々五々お客さまがそれぞれの席に落ち着くと、まずは本式の茶事のビデオが流れます。パリのセーヌのほとりに居ながらにして京都の茶室の静寂の世界へと誘われるようです。


パリと真葛焼、茶懐石の一会
[ 飯 ] 白飯 煮えばな
[ 汁 ] 白味噌仕立て 特製手毬麩
[ 向付 ] 鯛細造り

汁椀の手毬麩は「半兵衛麩」の特製。パリでの催事ということで、フランス国旗のトリコロールカラーになっている。鯛の細造りには「瓢亭」直伝の「割り出し」がかけられている。
器|ワラ灰釉桐の絵菊型向付 当代香齋 作
利休形四ツ椀


続いて宮川さんのご挨拶。「私はかねがね、陶磁器作品が展示されているのみの展覧会では本来の作品が持つ魅力を伝えることに限りがあるのではないかと思っておりました。この催事では茶懐石を通じて、その作品に手を触れ、そして実際に料理をいただくことで真葛の器の世界、料理の世界を感じていただきたいと思います」と、今回の趣旨を伝えます。

そして、表千家流教授の小嶋歩見さんによる茶懐石の具体的な説明と続き、いよいよ折敷が運ばれてきました。

パリと真葛焼、茶懐石の一会
[ 煮物椀 ] 清まし仕立て 海老しんじょ
海老しんじょに添えた柚子は日本産で、焼きしいたけはフランス産。マルシェで仕入れた黄色いかぶもかつらむきにして剣のように仕立てて、だしでさっと火を通して添えてある。
器|桐の絵煮物椀 象彦 作


ところで、常日頃親しんでいなければ、日本人であっても茶懐石の作法には戸惑いを覚えるもの。今回は亭主の宮川さん、小嶋さんのほか、デモンストレーション役の女性がいて、お客さまはその仕草に倣うことで、不安なく料理を楽しめる配慮がされていました。
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