――B作さんとは、ほかにどんな話をしたのですか？「B作さんは、永井さんの作品は本(台本)が面白いから、それだけ難しいとおっしゃっていました。役者の力で本（台本）を超えるものにしなければならないと。本当にそのとおりだなと感じました。僕は今回の出演者の中で最年少ですが、そんなこと関係なく、一人の役者としてしっかり板の上に立って発信したいと思っています」
――連続ドラマ『腐女子、うっかりゲイに告る。』で見せた繊細な演技が印象的だった金子さん。俳優になっていなかったら、何をしていたと思いますか？「もしかしたら、何もしていなかったかもしれないです(笑)。高校3年生で進路の話になったときに、親に“目的もなく大学に行っても仕方ないんじゃない？”というようなことを言われて、確かにそうだなと思ったんです。ちょうどそんな頃に事務所のオーディションがあることを知って、応募してみたら合格して東京に行くことになって。結果的にクラスの誰よりも早く進路が決まりました。ただ、東京に出てきてしばらくは、仕事もないし、オーディションにも全然受からなくて、ずっとバイトをしていました」
――もともと俳優になりたい気持ちはあったのですか？「自分でもすごい出会いだなと思うのですが、たまたまTwitterで“アミューズのオーディションを受けます”という友達の投稿を見たんです。札幌のオーディション会場の受付に、ずらっと人が並んでいる写真が載っていて、それを見た瞬間、あ、行かなきゃ！と思って、1時間かけてオーディション会場まで行きました。最初は俳優になりたかったわけではなくて、東京に行ってみたいとか、それくらいの気持ちでした」
――そんなきっかけだったとは、運命を感じますね。親御さんも喜ばれているのでは？「もう、大変です。僕のサイン入り写真プレゼントに応募して、さらに当てていますから(笑)。息子なんだから直接もらえばいいのに、恐ろしい運を持っていますよね(笑)。しかも応募したのは母親ではなく、父親なんです。今回の舞台も観に来る気満々で。もちろん嬉しいので、しっかり頑張ります(笑)」
2018年のテレビドラマ『おっさんずラブ』で注目を集めた。 
