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がんになった医療者の治療選択と向き合い方。看護師 射場典子さん 第1回(後編)

2017.12.08

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主治医からのメッセージ
「やりがいが長い闘病を乗りきる手助けに」




聖路加国際病院女性総合診療部医長

塩田恭子(しおた・きょうこ)さん



1989年横浜市立大学医学部卒。
虎の門病院産婦人科研修医などを経て2001年に聖路加国際病院に入職、14年より現職。
がんに罹患した女性を対象とした妊孕(にんよう)性温存治療にも取り組む。
日本産科婦人科学会専門医、da Vinci certified surgeon(ダヴィンチ認定資格取得術者)。

やりがいが長い闘病を乗りきる手助けに
射場さんは「看護師」という背景もさることながら大事な選択を自分ですることができる患者さんでした。

また、ご主人は医師なので、標準治療以外の最新治療についても確認され、私も助言しましたが、最終的にはご夫婦でよく話し合い、納得のいく方法を選択されていたのが印象的でした。2人の治療戦略が功を奏し、手術後は順調で再発することなく10年を乗り越え、無事に治療を卒業されました。

しかし、この長い期間、患者さんの心は大きく揺れ動きます。特に何も治療をしない経過観察の期間は心が不安定になります。射場さんの場合も心配しましたが、新しい活動を始められたことで元気を取り戻していかれました。その姿を見ていても、がんと長年つきあっていくためには治療以外のやりがいや趣味を持つことが大切だと感じています。
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