【病院長インタビュー　聖路加国際病院　福井次矢先生】指標で医療の質を測り、安心と信頼を提供

ここがすごい！
聖路加国際病院 注目すべき3つのポイント

1．QIによる質の高い医療を追求
2005年以降、100項目を超える質の指標「QI（Quality Indicator）」を用いて医療の質を測り、それをもとに改善し、質と安全性の高い医療の実現を追求し続けています。この取り組みは世界でも高い評価を受けています。

2．研究に注力できる支援体制を整備

特定機能病院の承認条件に年間70編以上の英語論文の執筆が課せられたことから統計学と疫学の専門家を招き、医療者の研究をサポートする部署を設置。発表の場となる「聖路加アカデミア」も創設し大学病院のように研究する環境を整えました。

3．世界のベストホスピタルに選出
2020年3月、米国の週刊誌『ニューズウィーク』は世界21か国の主要な医療機関を対象とした「世界ベストホスピタル」を発表。聖路加国際病院は世界トップ20（第16位）に選出され、国内の医療機関では大学病院を抑えて第1位でした。

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名医の素顔にフォーカス

聖路加国際病院　病院長 福井次矢先生

Q 趣味は？

ジョギングです。子どもの頃から運動が大好きで、中学・高校・大学は陸上競技（短距離走、走り幅跳び）に熱中しました。運動で身を立てたいと思ったほどです。

体を動かすことが習慣化しているので、どんなに忙しくても毎朝5時から5キロほどゆっくり走ります。その距離は1週間で20～30キロ、1か月で100キロ以上になります。

Q 医師を目指した理由は？

生まれ育った高知県の漁村は無医村で、東京から医師が来てくれたおかげで安心して医療が受けられるようになりました。

その医師にはとても可愛がってもらい、診療所によく出入りしました。高校生になってもそのことが忘れられず、医学部を目指すことに。

一方で母校の沼津東高校は、井上 靖をはじめ日本ペンクラブ会長を3人も輩出した学校で、文学が盛んでした。

それで迷った時期もありましたが、文学部にはいつでも転部できると最終的に医学部に進学することを決めました。

Q モットーは？

米国留学時代に学んだ「決断科学」の影響を強く受け、帰国後は物事を決めることが多い任務に早くから就いたので、頭の中に「確率・価値・優先」という言葉を思い浮かべることが非常に多かったように思います。

物事を決めるということは、目の前にある複数の選択肢について関係する事柄が未来で起こり得る確率を科学的に予測し、その価値を評価し、それらを掛け合わせた期待値を基盤に選択肢の1つを選ぶ（優先）ことだからです。