——劇中、翔太がお芝居をするシーンも出てきますが、“村上虹郎が演じる翔太が演じている”ということになりますね。どんなことを意識していましたか？
「つたなさみたいなものはあると思っていて。でも、それを安易に、ただつたなくすればいいのか、みたいなところもあったんですよね。彼はまだ光る部分がある……のかなぁ、ぐらいのほうがいいと思って。“こいつ才能あるな”と思わせるのもちょっと違うし。僕の場合は、才能あると思わせたくてしょうがないんですけど（笑）。でも、翔太は“大丈夫か？ コイツ”っていうほうがいいよね、って思って演じていました」
——今回、翔太を演じるにあたって、自分に課した課題はありましたか？
「豊原さんから翔太は（バンドでいえば）ベース・ボーカルなんじゃないか、小泉さんからは相手を受け止める芝居ができたらひとつ上の段階に行けるんじゃないかって言われて。それもひとつの課題だったと思います。あとは、フィールドを埋めたい。いただいたフィールドは大きいけど、自分がたりてないなという感覚が常にあるので、それをやっぱりまず埋めたくて。本当は埋めるだけじゃなくて、僕がその作品の基盤、もしくは、僕がその作品のアベレージを上げているっていうところに、早く行きたいのに、下げないようにするっていうことが結果的には多くなってしまっていることが悔しいんですよね」
お芝居のシーンでは、ダメ出しされる場面も。「ダメって言われるためにどうするか考えていたので、それはそれで面白かったですね」
