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【対談】ドメニコ・スキラーチェ校長×松岡修造さん「今回の危機が教育の大切さを教えてくれた」

2020.08.26

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東京2020大会はコロナ禍を乗り越えた証に


松岡 話は変わりますが、東京2020オリンピック・パラリンピックのことを、先生はどのように思われていますか。招致の際に注目された「おもてなし」についてのお考えもお聞かせください。

スキラーチェ ご存じのように、オリンピックは約3000年前にギリシャで始まりましたが、ギリシャ人はお客様は神様の化身かもしれないという考えから、客人を大切にもてなす習慣を持っていたんですね。ですから、オリンピックとおもてなしはもともと密接な関係があるのです。

東京2020大会が延期されたことは残念ですが、日本のみなさんがおもてなしの精神を発揮して、素晴らしい大会を開催してくださるのを信じ、楽しみにしています。実は私、子どもの頃に観た前回の東京オリンピックを覚えているんですよ。


松岡 1964年の大会ですね。

スキラーチェ ええ。私の地元クロトーネ出身の水泳選手が決勝戦に出場したとき、友達とみんなで誰かの家に集まって、テレビの前で応援しました。とても印象に残っています。

松岡 楽しい思い出をお聞かせくださり、嬉しいです。 僕は今回の大会は真の意味での平和の祭典になると思っているんです。世界が力を合わせてコロナ禍を乗り越えられた、その証の一つになるはずですから。

スキラーチェ 同感です。私たちがページをめくって先に進めた証となることでしょう。その開催地として、東京はふさわしい都市です。

松岡 ありがとうございます! 最後に質問です。ご著書のタイトル『「これから」の時代(とき)を生きる君たちへ』の「君たち」に、僕や家庭画報の読者は入っていますでしょうか?

スキラーチェ ええ!(笑)みなさんに読んでいただきたいです。

スキラーチェさんより~
イタリア⇔日本のオンライン対談を終えて


スキラーチェさんと松岡さん

写真はスキラーチェさんがスマートフォンで撮ってくださったもの。自撮りもお上手です。

早朝のイタリアと昼下がりの日本とで行われた対談の後、スキラーチェさんからこんな感想が届きました。

早朝のイタリア

「松岡さんとの対談はとても面白かったです。松岡さんのご質問やご意見は非常にインテリジェントで、お互いの考えへの理解を深めることができました。最後のほうは、まるで友人とお話ししているようで、素晴らしい経験でした」

修造エール

昔から日本が好きで、お嬢さんとの旅行を計画中というドメニコさん。日本の好きな点を尋ねると、「伝統文化を大切にしながら、現代的なものも進んで取り入れているところ」と説明してくださいました。

「日本がいちばん美しいという秋に行けたら」といって嬉しそうに見せてくれたのは日本のガイドブック。「日本の出版社が本を出してくださったおかげで、なにがしかのお小遣いをいただけそうなので(笑)、それを日本で使ってお返ししたいです」と笑顔でおっしゃっていました。

ドメニコさんが教育において重視している「自分の頭で考えること」は、僕たち大人にとっても非常に大切なこと。溢れる情報に惑わされず、自分の頭でしっかり考え、これからの時代を生きていきましょう!

修造エール
「修造画報」心のコラム一覧

第1回「オリンピックを“自分ピック”に!」

第2回「2020年、日本のスポーツ文化は変わります!」

第3回「選手を知れば知るほど、応援は楽しくなる!」

第4回「開会式は日本が総力を結集してつくる壮大な舞台。必見です!」

第5回「大会の成功はボランティアの笑顔にかかっています!」

第6回「オリンピックの選手村はこんなに楽しい!」

第7回「パラリンピックはすべての試合に大きな感動があります!」

第8回「ラグビーワールドカップ2019が教えてくれたこと」

第9回「男子マラソン・中村匠吾選手、服部勇馬選手にエールを送ります!」

第10回「挑励(チョレイ)!卓球男子代表に内定した張本智和選手が苦悩の末に取り戻した自信」

第11回「目指すは金メダル。卓球女子日本代表は強いです!」

第12回「僕が忘れられない、日本代表選手たちの名言」

第13回「一体感がいい!新しい国立競技場に立って感じたこと」

第14回「金メダル獲得で得られる、とてつもない自信

東京2020への道 届け!熱い思い一覧

福岡発、世界中で愛される東京2020大会マスコットが誕生!/キャラクターデザイナー 谷口亮さん

聖火リレーの“温かさ”が多くの人の記憶に残ってほしい/デザイナー 吉岡徳仁さん

東京2020を宇宙から応援するために 日本の超小型衛星を空へ!/東京大学航空宇宙工学専攻教授・工学博士 中須賀 真一さん

世界中から集まる選手のために“食のALL JAPAN”で臨みます/帝国ホテル特別料理顧問 田中 健一郎さん

東京2020で“チャレンジできる機会”をつくり、多くの人を巻き込みたい/パラ・クリエイティブプロデューサー ディレクター栗栖良依さん

仲間と交わり、気持ちよく汗をかく。それが人と人とをつなぐスポーツ最大の魅力です/日本オリンピック委員会会長 山下 泰裕さん

東京2020はデザイン界にとっても重要なイベントです/グラフィックデザイナー 廣村正彰さん

人種も言語も宗教も超えるスポーツの力、素晴らしさを伝えたい/日本オリンピックミュージアム副館長 松丸 喜一郎さん

東京2020パラリンピックのメダルを手がけた、デザイナー松本早紀子さんにインタビュー

東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会への特別メッセージ「今こそ世界が一つになるとき」── 松岡修造さん

グラフィックデザイナー佐藤 卓さん「スポーツを通して心を一つに」アートポスターで思いを表現

山中伸弥さん×松岡修造さん、京都と東京でのオンライン対談が実現!

日本交通 川鍋一朗さん×松岡修造さん「まさかのピンチも変革の好機に」

ドメニコ・スキラーチェ校長×松岡修造さん「今回の危機が教育の大切さを教えてくれた」
松岡 修造 SHUZO MATSUOKA
1967年東京都生まれ。86年にプロテニス選手に。95年ウィンブルドンでベスト8入りを果たすなど世界で活躍。現在は日本テニス協会理事兼強化本部副本部長として、ジュニア選手の育成とテニス界の発展に尽力する一方、テレビ朝日『報道ステーション』、同『TOKYO応援宣言』、フジテレビ『くいしん坊!万才』などに出演中。近著に『ネガティブが人を強くする! 修造流 脳内変換術』。東京2020オリンピック日本代表選手団公式応援団長。公式サイト>>
撮影/猪俣晃一朗 スタイリング/中原正登〈FOURTEEN〉(松岡さん) ヘア&メイク/大和田一美〈APREA〉(松岡さん) イタリア語通訳/小池美納 取材・文/清水千佳子

『家庭画報』2020年9月号掲載。
この記事の情報は、掲載号の発売当時のものです。
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