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副作用がほとんどない薬。誰もが望むことが、少しずつ実現されてきています

2020.08.14

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がんにより到達しやすい薬が承認されている


この薬物送達システムは特にがんの治療において注目されています。

「がん細胞はもともと自分の細胞です。がん細胞と正常細胞、それらが作る塊のわずかな性質の違いを見極め、がんのみを狙って、薬を送り込む研究が世界中で行われています」と松村さん。

いわば、“がん治療薬の宅配便”です。


1990年代後半に登場した分子標的薬は、がんの増殖にかかわる分子と結合する薬で、通常の抗がん剤よりはがんそのものに届きやすい特徴があります。

「分子標的薬ができた当時は、これでがんが治るという期待があり、がん種によっては大きな効果を上げましたが、効かない例も多く、抗がん剤とは異なる副作用も出ることがわかりました」と松村さん。

よりよい治療を目指して、がん領域で盛んに開発されているのが、前述の図のように、小さな球体(人工的に合成された容器)に抗がん剤などを詰め、球体の外側にがん細胞のみに結合しやすいもの(抗体や化学物質など)をつけた物質です。

容器に入れるのではなく、物質同士をうまくつなぎ合わせて、患部に届かせるように設計されたものもあります。

例えば今年2020年3月には、薬物送達システムを搭載した、がんの治療薬が相次いで承認されました。

1つは、膵臓がんの治療薬のナノリポソーム型イリノテカン製剤です。リポソームとは先述の小さな球体で、ナノサイズ(1ナノメートルは10億分の1メートル)のこの球体の中に抗がん剤のイリノテカンが入っています。

もう1つはHER2遺伝子変異がある乳がんの治療薬、抗HER2抗体薬物複合体です。抗体薬物複合体とは、抗がん剤や分子標的薬に、がん特有のたんぱく質に結合する抗体をつないだものです。

このように、これまで使われてきた薬と薬物送達システムを組み合わせることで、さらに治療効果を上げ、副作用を減らす試みが進んでいます。

また、「効果は高くても毒性が強いために使われなくなった薬に薬物送達システムを組み込んで、患部のみに働くように設計し直し、もう1度使えるようにすることもできるのではないかと考えられています」(松村さん)。
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