現実か幻想か……。映画『ドンテンタウン』に笠松 将さんが出演！

劇中、トキオが少年（牛尾竜威）に話して聞かせることが、本作の一つの見方のような気も……。「たしかに。そうかもしれないですね」

撮影現場と完成した映画。この2つが大きく違ったのが面白い

「環境とか衣装とか相手とかで勝手にその人になっていく」と言う笠松さんゆえに、「このセリフはこうやって言うしかないよなっていう台本もあるんですけど、今回はそうではなくて。そういう、膨らませられる台本の作品は、セリフを言ってから“あ、こうなったか”みたいなこともけっこうあります」と言います。さらに、今回は撮影中に「大丈夫？」と思い、井上監督にもそう伝えた場面があったとか。でも、監督は「全然大丈夫です」と。それでも、「ホントに？」と思っていた笠松さんですが……。

「でき上がった作品が、現場でやっていたよりもいいものになっていて。現場と完成した映画、2つが大きく違ったので面白かったし、“監督は最初からこれが見えていたんだな”って思いましたね。これは持論でもあるんですけど、実際に起きていることは誰にとっても同じだけど、どう捉えるかがすごく大切で。この映画を観て、いろいろ感じてくれる人は、そこの感度が高いのかなと思うんですよね。この作品の中ではソラ（佐藤 玲）が、言ってみればゴミと同じカセットテープをどういうふうに自分の世界に取り込んでいったのかが、僕の中では一つ面白いところかなと思います」