エンターテインメント

片渕須直監督に聞く、『この世界の(さらにいくつもの)片隅に』

2019.12.19

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——2016年版は、映画館で1100日以上も上映され、日本記録にもなっています。そこまで人々を惹きつけたものはなんだと思いますか?


「繰り返し観てもらえる映画を作ったつもりではあります。絵本なんかでも、一つの絵の中にすごくたくさんの人たちが描かれていて、“あ、この人って次のページではこんなことしてるんだ”って読み取れていくものがあるんですね。そういう、何回観ても違う見方とか発見ができるような映画を作りたいなと思っていました。こうのさんの原作も何度読んでも新しい発見があるものでしたから。それが理由の一つだろうなと思います」

——もう一つ、映画館との関係もロングランの理由としてあるそうですね。2016年版の上映館では、ファンアート展が開催されたりも。


「そんなふうに映画館は集う場所なんだなと再発見されました。昭和30年代ぐらいまで、映画館にはたくさんのお客さんが来ていたんですが、テレビが出てくると“テレビを観ていればいいや”となって、最近はさらに配信が出て来ていますでしょ。でも例えば、大きな空が自分の周りにあって、軍艦のラッパが鳴り響いたりとか、大砲の音だとか飛行機の音だとか……。そういう空間を感じられるのが映画館なんですよね。さらに、“集う場”としての意味合いを強めてきている。映画館が新しい意味合いを持てる。映画館の方々とお客さんが一緒になって、もっと楽しんでみようと思っていただけたところがあったと思います」



昭和のくらし博物館(東京都大田区)で『すずさんのおうち展』、昭和館(東京都千代田区)で特別企画展「昭和館で学ぶ『この世界の片隅に』」が開催されるなどの広がりも。
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