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【茶の湯の“銘”の物語】1月 堅手(かたて)茶碗

2019.12.20

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茶の湯の”銘”の物語――堅手茶碗――1月

大原や 小塩の山の横霞
立つは炭やく 煙なるらん


選・文/小堀宗実(遠州茶道宗家13世家元)

茶の湯では、茶道具に銘をつけ、それぞれが唯一無二のものになる。


遠州流ではさらに和歌による歌銘(うためい)をつけることで、豊かなる個性を持たせる。

点初(たてぞめ)で使われるこの茶碗は、十文字高台の特徴を、霞と煙が十字に交わる情景の歌銘をつけ、よりわかりやすくしている。

「利休の黒、織部の緑、遠州の白」を体現する茶碗である。

茶の湯の“銘”の物語

撮影=本誌・西山 航
『家庭画報』2020年1月号掲載。
この記事の情報は、掲載号の発売当時のものです。
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