フィギュアスケート

髙橋大輔選手の欠場で、西日本選手権2019の優勝争いは友野一希選手と山本草太選手に!

2019.11.08

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同時期に行われたフランス杯。
衝撃的だった、ジャンプに苦しむ宇野選手の姿


そして、西日本選手権とほぼ時を同じく開催されていたフランス杯。こちらからも、ジャンプに苦しむスケーターの衝撃的な映像と結果が届きました。ネイサン・チェン選手と優勝を争う候補と目されていた、我らが宇野昌磨選手の絶不調。
SP「Great Spirit」では冒頭の4回転フリップは綺麗に決まったものの、4回転トウループで転倒しコンビネーションジャンプにならず、得意のトリプルアクセルも転倒して79.05点で4位に。気持ちを切り替えきれなかったのか、翌日のFS「Dancing On My Own」でもクリーンに決まったジャンプは4回転トウループ-2回転トウループ、3回転サルコウ-3回転トウループのみ。FS136.79点の合計215.84点で予想もしていなかった総合8位という結果になりました。

SPで2度、FSで3度、まさかの大転倒をする宇野選手。ここまで苦しむ姿はシニアに上がってから見たことがありません。呆然としつつも、同時にフィギュアスケートの繊細さを改めて痛感していました。呼吸ひとつするタイミングがズレたり、ほんの一瞬迷ったり悩むだけでも、あっという間にジャンプは崩れてしまいます。怪我、体調、メンタル……ちょっとしたことがきっかけで負の連鎖につながってしまう怖さがあります。


今季、一人で戦う道を選んだ宇野選手。FSの演技後に、キス・アンド・クライ(Kiss & Cry)で顔を伏せて涙している姿は切な過ぎました。でも、どんな道を選んだとしても、後悔も反省も納得も、宇野選手だけに許されたものです。そして気づきも。

自分の気持ちを曲げて、人の指示に従ってあとでじわじわ来る苦い後悔よりも、意思を貫いて道を選び、後悔するほうが立ち直りやすいはず。次に出場予定の、11月14日から行われるGPSロステレコム杯(ロシア大会)まではあまり日がないので、ジャンプ勘を完全に取り戻すのは難しいかもしれませんが、改善ポイントがひとつでも掴めれば、目の前の霧が晴れるかもしれません。世界トップクラスのスケーターであることは間違いないのですから。

宇野選手にとっては、苦いシーズン前半になってしまいました。でも、北京五輪まではまだまだあります。もがき苦しんでいるのが今でよかったとプラスに考えて、さらにタフになった宇野選手が戻ってくる日を待っています。


シニアデビュー以来ともいわれる不調が伝えられる宇野選手。漢気溢れるはにかんだ笑顔が早く見られるよう、羽織袴姿の写真とともにエールを送ります!(『家庭画報』2018年1月号より)

いよいよNHK杯、そして全日本選手権も近づいてきました。今季はいつにも増して、魂の演技が数多く生まれそうな予感……。どのスケーターも怪我のダメージは最低限で納得の演技ができますように。

小松庸子/Yoko Komatsu

フリー編集者・ライター
世界文化社在籍時は「家庭画報」読み物&特別テーマ班副編集長としてフィギュアスケート特集などを担当。フリー転身後もフィギュアスケートや将棋、俳優、体操などのジャンルで、人物アプローチの特集を企画、取材している。

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