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レイチェル・クーさんがスウェーデンで知った“喜び”とは?北欧の四季が育む食文化を知る

2019.11.11

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レイチェル・クー

――そしていよいよ、長い冬ですね。


そう(笑)、確かにスウェーデンの冬はとても長いです。でも「天候に合った服装をしていれば、悪天候なんてない」というスウェーデンの諺があるように、適した服を選べば全く問題はないのよ。

料理から話がそれるけど、スウェーデンで過ごした最初の冬、何に驚いたって乳母車に乗せた赤ちゃんを外に置いて、両親が店の中でフィーカ(スウェーデン語で、甘いものなどと一緒にコーヒーを飲むことを指す)を楽しんでいるのを見たとき。もちろん、赤ちゃんはもこもこに温かく包まれて長靴を履いているんですけれどね。あとで知人に聞いたら「零下20℃くらいまでなら大丈夫よ。外のほうがばい菌がいないしね」って。まさに諺通り、「合わせた服を選ぶ」ってことね。

冬もバーベキューを楽しむスウェーデン人



私もそうだったけれど、皆さん、バーベキューは夏のものだと思ってるでしょう?スウェーデンの人は、冬でもバーベキューをするのよ。ホットドッグとか簡単なメニューばかりだけど。寒いから、暗いからといって外に出ないと、冬は本当に長いので、一歩も外に出ない日が続いてしまうことになる。冬だからこその自然も楽しむ、“enjoy nature!”な気持ちもあるのでしょうね。

冬は9時頃に日が昇って、13時過ぎにはもう沈んでしまう。曇っていたら一日中グレー。だからキャンドルが欠かせません。朝食のときからキャンドルを灯して過ごします。スウェーデンのキャンドルメーカーは大儲けだと思うわ(笑)。

スウェーデンのビーフシチュー

『レイチェル・クーのスウェーデンのキッチン』より、「スウェーデンのビーフシチュー」。仕上げにビーツのピクルス、赤玉ねぎのピクルスを加えて、彩りも鮮やかに。オールスパイスの香りも食欲をそそる。

レイチェルご自慢のサフランパン


クリスマスが近くなると、グロッグパーティ(ホットワインと料理のパーティ)で集まることも多くなります。温かいワインと組み合わせるのは、ジンジャーブレッドね。聖ルシア祭(冬至の祭)の定番は、S字型のサフランのパン。伝統的なサフランパンはレーズンだけが入っているんだけど、私はレーズンにスパイシーな風味があるのが好きなので、レイチェル流の「聖ルシア祭のサフランバンズ(ルッカセット)」(p.254)を作ってしまいました。ポイントはレーズンペースト。スウェーデンで初めてサフランパンを食べたときから「私だったらもっとおいしく作れるのに」って、こっそり思っていたことはスウェーデンの人には内緒ね(笑)。

冬の食卓で心がけているのは、まずは心もお腹も温まるほっとするような料理にすること。だからといって、重い味わいにする必要はないと思うの。「スウェーデンのビーフシチュー」(p.246)のように、玉ねぎやビーツのピクルスを合わせて、軽やかに楽しみたい。

レイチェル・クー

ほっこりした味わいばかりでは飽きるから、「レモンとディルのパルフェ」(p.267)のように新鮮な味と食感のするメニューも喜んでもらえます。爽やかなレモンにディルの個性的な香りが重なって、リフレッシュできるでしょう?

冬の料理は色の美しさも大切


彩りも、とりわけ冬の料理には求められるポイントだと思います。「スウェーデン風サーモン(グラブラックス)のポキ丼」(p.234)は、スウェーデンの食材を使って仕上げてみました。グラブラックス(ディルなどで香りづけした塩と砂糖にサーモンを漬け込んだもの)の赤、新鮮な野菜の色合い、シャキシャキした食感も変化があって楽しいでしょう。

最近、スウェーデンだけでなくヨーロッパ中で人気のポキ丼だけど、私はこのメニューに私がスウェーデンで見つけた食の発見、食文化を映したつもりです。使っている食材はスウェーデンでもおなじみのものばかりなの。
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