——本作の楽曲プロデュースのほか、作・作詞も務める雪之丞さんは、言葉の選び方や言葉遊びがとてもうまい方ですよね。
「そうなんです。韻を踏んでいたり、誰かの発した言葉にすかさず反応する言葉が絶妙で。美しい日本語からトレンドから何から知っている雪之丞さんだからこそ構成できるセリフだなと思います」
——それを演出するのが岸谷さん。
「岸谷さんが演出された舞台は拝見しているんですが、ちゃんとご挨拶させていただいたのは『アダムス・ファミリー』のとき（2017年）で、その次にお会いしたのはもう（今作の）ビジュアル撮影で。衣装選びとか写真の雰囲気とかスタジオの空気感とか、そこから演出されていて、引っ張っていってくださる方だなと思いました。（ジャックの後輩、ビル・マックロー役の）海宝（直人）くんから、キャラクターとか役者、物語の流れによっていろいろ試してみる方だと聞いて、クリエイティブな現場になるだろうなと思うと楽しみです」
——ところで、本作は東京公演が12月30日までで、今年を締めくくる作品になります。
「『マリー・アントワネット』が半年のロングランでしたし、『レ・ミゼラブル』も稽古を含めると9か月間くらい、同じ仲間と作品を深めるという感じで今年は始まっていて。少し重めの作品が続いたので、年明けの地方公演まで年末と年始がコメディで歌って踊って明るく楽しくできるのがうれしいですね」
「食には貪欲（笑）」という昆さんの地方公演は、「いかに、おいしいごはんを食べて英気を養って、翌日の本番にぶつけるか」が勝負。
