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東京2020を宇宙から応援するために 日本の超小型衛星を空へ!/東京大学航空宇宙工学専攻教授・工学博士 中須賀 真一さん

2019.09.25

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松岡修造の東京2020への道 届け! 熱い思い

東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会まで1年をきり、我らが応援団長、松岡修造さんは「東京2020オリンピック日本代表選手団公式応援団長」に任命されました。本誌連載の第15回目は、宇宙工学界のトップランナー、中須賀真一さん。中須賀さんらが中心となって進めている「G-SATELLITE(ジーサテライト)宇宙へ」は、人気アニメ『機動戦士ガンダム』のロボット兵器、ガンダムとシャアザクのプラモデルが宇宙へ飛び出し、東京2020へエールを送る夢のプロジェクト。対談もロマン溢れる内容になりました。
松岡修造さんと中須賀真一さん

東京大学の中須賀さんの研究室は資料でいっぱい。中須賀さんは自慢の1キロ衛星を、松岡さんはガンダムのプラモデルを手にパチリ。撮影前の対談で打ち解けたお二人は、リラックスした笑顔を見せていました。

第15回
東京大学航空宇宙工学専攻教授・工学博士 中須賀 真一さん


中須賀 真一さん


松岡さんの質問にうなずきつつ耳を傾け、ときに「うーん」と考えを巡らせながら丁寧に答えてくださった中須賀さん。今回のプロジェクトは中須賀さんと同じくガンダムファンの奥さまも楽しみにされているのだそう。

中須賀 真一さん SHINICHI NAKASUKA

1961年大阪府生まれ。83年に東京大学工学部航空学科卒業。88年に同大学院博士課程修了。コンピューターメーカーで人工知能の研究などに従事したのち、90年に東京大学に戻り、航空学科講師、同大学先端科学技術研究センター助教授、アメリカでの客員研究員を経て、2004年に東京大学航空宇宙工学専攻教授に就任。専門分野は宇宙工学、特に超小型衛星の研究開発。東京2020参画プログラム「G-SATELLITE 宇宙へ」の中心メンバー。

宇宙の敷居を下げるため超小型人工衛星を開発


松岡 中須賀先生は世界で初めて、わずか1キロの超小型人工衛星の打ち上げに成功されたと伺いました。

中須賀 最初の打ち上げは2003年で、このとおり(実物を見せながら)10センチ立方の衛星です。当時、「大学で衛星の打ち上げなんてできるわけがない」「1キロの衛星が宇宙で動くわけがない」などといわれたので余計に燃えて、学生たちと「絶対に成功させよう!」といい合って、2年かけて実現させました。

松岡 常識を超えた試みだったんですね。なぜ、これほど小さな人工衛星を造ろうと思われたんですか。

中須賀 僕はずっと宇宙開発費が高すぎると思っていたんです。大きな衛星一基に200億〜300億円かかるのですが、それだと国や大企業しか利用できないじゃないですか?もっと安価な衛星を造ることで宇宙の敷居を下げたいと思ったんです。

松岡 宇宙の敷居、ですか。

中須賀 はい。そのためには小さくてシンプルで早く造れて安く、もちろん機能性もそれなりに備えた衛星を造らなければと考えていました。コンピューターでも家電製品でも、最初は高いけれど、だんだん安くなっていくじゃないですか? 衛星も価格が下がれば、いろいろな人が使えるようになって、活用方法も広がっていくわけです。
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