超難関に挑む引きこもり侍を犬童一心監督が描く映画『引っ越し大名！』

「星野さんはものすごくクレバー。おかしなシーンとシリアスなシーンを簡単に行き来できるところがすごくいいですね」と犬童監督。

女性にもなじみやすく、楽しみながら現代を重ねて観られる時代劇

時代劇や斬り合い、それだけで敬遠してしまう方もいらっしゃるかもしれません。でも本作は、犬童監督いわく「女性にもなじみやすく作ったつもりですし、楽しく観ているとそこに普段自分が生きている時代を重ねて観られる時代劇」。斬り合いといっても血が吹き出したりはしないし、現代に通じるセリフにハッとさせられ、最後には「こんな人が上司だったら」と思ったりも。そして、何より笑えます。

「時代劇がどうしても男性のナルシシズムをどこかで描いている印象が強くなっていて。ちょっとしかめっ面した人が人生に悩んでる顔と、ドラマチックな殺陣が結びついたようなな。でも、全然そうじゃない映画を作りたかったんです。僕が時代劇を一番観ていたのは小学生から中学の前半くらい。そのとき、すごく楽しかったんです。だから、小さい子供から年配の方まで、男性も女性もみんなが観られる時代劇を作りたくて。それは『のぼうの城』のときから挑戦しているので、今回は第2弾のつもりです。面白い男の人がいっぱい出ているから、そこは女性が観ると楽しいところかもしれないですね」