エンターテインメント

石丸幹二さん、男二人が火花を散らす極上ミュージカル『ペテン師と詐欺師』

2019.07.25

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石丸幹二さん

ちなみに、石丸さんが新橋演舞場に出演するのは、なんと29年ぶり。劇団四季上演によるミュージカル『オペラ座の怪人』のラウル役で、1990年に初舞台を踏んで以来になるのだそう。

「幕が開いた瞬間、大きな劇場だなあと思ったことと、客席側からの圧をすごく感じたのを覚えています。今回は、そんな自分の原点に舞い戻るような気分ですね。


新橋演舞場というと“和”のイメージがあると思うので、ミュージカルも意外と合うんだぞということを、この機会に皆さまに知っていただけたら嬉しいです。

来年はデビュー30周年。振り返ってみると、あっという間でしたね。せっかくの節目の年なので、30周年ならではのことを、何かやってみたいなと考えていますし、予想もしなかったようなことが降ってくるといいんだけど......と、楽しみにもしています」

「人を信じて、人と向き合い、出会えてよかったと思いたい」


優しく落ち着いた大人の雰囲気と、時折見せる少年のような笑顔と目の輝きが、実に魅力的な石丸さん。

抜群の歌唱力と表現力で、いまや日本ミュージカル界を牽引する存在の一人であり、また映像作品や音楽、司会でも多彩に活躍している。まさに脂ののった53歳に、仕事をするうえで大切にしていることを尋ねると、

「どんな仕事も、その都度、人との出会いですからね。人を信じて、人と向き合い、何かこう、そのかたに出会えてよかったなと思えることが僕にとっては大事で、自分の糧になっています」。

2007年に劇団四季を退団してフリーになって以降、特にそう思うようになったという。

「劇団時代はロングランという公演スタイルの中にいたので、何度もその作品と向き合えたり、何度も同じ共演者と芝居を練り直すことができました。でも劇団を離れてからは、基本的にワンチャンス。呼んでいただいた公演がダメなら、次はもうなかったりする。

もちろん、以前が真剣じゃなかったわけではないんですが、短期間で必ず成果を出していかなくてはならない状況に身を置いたことで、1回の公演や人と向き合うことに対する思いが、よりいっそう強くなりました」

その分、プレッシャーもあるが、「好きでやっていることですからね。自分としては、どの仕事にもとにかく真っすぐ向き合うだけです」。
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