きものダイアリー

国立劇場50周年記念公演の最後を飾る「通し狂言 伊賀越道中双六」へ

2017.03.27

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そして物語は核心の「三州岡崎 山田幸兵衛住家の場」へ。 敵を追う中で、十五歳の時に別れた武術の師匠・山田幸兵衛(中村歌六さん)と再会した唐木政右衛門(中村吉右衛門さん)。自分の今の立場を明かさずに師匠の家に滞在するうちに、夫を捜して、妻のお谷(中村雀右衛門さん)が乳飲み子を抱いて偶然、幸兵衛の家にたどり着いてしまったことから悲劇が起こります。 敵を追う身であることを隠すために唐木政右衛門が我が子を刺し殺す場面は、何度観ても衝撃的。現代人の感覚では受け入れにくい部分もありますが、政右衛門の苦悩、お谷の悲嘆、幸兵衛の何もかも知った上で敵の行方を教えるお芝居があまりに素晴らしく、知らず知らずのうちにお芝居に引き込まれてしまいます。 


写真提供:国立劇場

そしてエンディング。唐木政右衛門の助太刀を得て、志津馬は見事に敵討ちを果たし、物語は幕を閉じます。 



写真提供:国立劇場

立ち回りの場面で中村吉右衛門さん演じる政右衛門が身につけている袴の柄は、トンボ。 トンボは前にしか進まず退かないことから、“勝ち虫”と呼ばれ、戦国時代から兜や武具、武士の装いに用いられてきました。仇討ちという大切な場面で“勝ち”を願う思いをこめて、唐木政右衛門もトンボの柄の袴を身につけたのでしょうか。
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