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大東駿介さんが出演映画『望郷』を、演じた役・航を、語る

2017.09.01

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男はだいたい失ったあとに気づく。それが描ける湊さんはすごい 


因島と向き合うより前に自身の故郷と向き合った大東さん。そこから見えたものはなんだったのでしょう? 

「東京に比べれば情報も少ないし、古いし、小さいし。でも、そこの濃度とか純度は自分には東京よりもはるかに高くて、 たまに地元に帰ると衝撃を受けるくらい感性に刺激を受けるんです。小学生の頃の通学路って、 今より60cmとか70cmとか低い視点で見てたわけで。だから今、見ると違う景色に感じたりする。 だけど、間違いなく知っている景色で。そんなことが感性への刺激に変わったりするんです。 自分が知っているたしかなものとか当たり前のことなんてないんだなって、60〜70cmの差だけで思うんですよね」 

大東さんが演じた航は、9年ぶりに島に戻ってきた青年。それだけに、大東さんが故郷で感じたことを航も感じていたかもしれません。 


「航にとっては、それが親父のことだったかもしれないですね。 親父が亡くなってから初めてちゃんと向き合えるっていうのが、 なんか本当にリアルで男っぽい。男ってだいたい失ったあとに気づくから。だから、それが描ける湊さんってすごいなと思いました」 


航という役は、「あるべき順番で役が作られていったなと思う」という大東さん。ほかの作品では、今回のような役作りはしないそう。

 
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