嫉妬が渦巻く恋愛劇。太賀さんが東出昌大さんと舞台『二度目の夏』に出演

笑顔も素敵だが、その言葉選びにもセンスが光る。将来がますます楽しみな存在。

――役柄によって、様々な顔を見せる太賀さん。演じる際に大切にしていることは何でしょう？


「うーん……脚本や演出に、できる限りたくさん影響を受けるということかなあ。僕が役柄によっていろいろに見えるとしたら、それは書かれている脚本や演出に影響を受けているからだと思うので。あとは緊張感ですかね。どんなにくだけた役でも、映像でも舞台でも、スタートがかかる直前は自分の中に緊張の糸が張りつめられている感覚があるんです。何かこう膜を張るように、自分を演じる役でパンパンに張りつめて臨んでいくような感覚が」

――作品や役について、しっかり勉強して準備をしているからこそできることなのでしょうね。

「そうかもしれません。それがもう趣味みたいになってますし(笑)。たくさんの本や映画に触れたり、人に会ったり……そうやって知らないことを知っていくことが、そもそも好きなんだと思います。そういえば、岩松さんも“わからないということは大事なこと。わかってしまうと、それはもう自分の範囲内のことだけれども、わからないことは範囲外のことで、そこに行き着くことで自分の中の枠が広がる”とおっしゃっていました。わからないことを追いかけるのは面白いです」

――そんな太賀さんの理想の大人像や俳優像は？

「まだ模索中で、漠然としています。この仕事をしていていちばん楽しいのは、普段生活していたら出会えないような素敵な人と出会えることで、実際、素敵だなと思う先輩はたくさんいるんですが、自分がそうなろうと思ったところで、なれるわけではないし。もちろん計画を立てたり、ビジョンを持つことも大事ですけど、それだけではとても辿り着けない気がします。結局、元に戻るというか、目の前のことをしっかりやっていくしかないんだろうなと」

――では、今まさに目の前にある『二度目の夏』への抱負をお願いします。

「この夏、同じ時期にやっている演劇の中で、たぶんいちばん面白い演劇になると思います。そうなるように頑張ります！」