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フィギュアスケート
国別対抗戦2017 男子スケーター、感涙もののプログラム５選

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国別対抗戦2017 男子スケーター、感涙もののプログラム５選

2017.05.17

◆ネイサン・チェン選手(アメリカ)
SP／アドルフ・アダン　バレエ音楽「海賊」より

今シーズンからシニア参戦し、この5月に18歳になったばかりのネイサン・チェン選手。 1月に行われた全米選手権のFS(フリースケーティング)において、世界で初めて4回転ジャンプを5本成功させた衝撃が大きすぎて、4回転ばかりが注目されますが、彼の特性は凛とした所作、ポージングの美しさにもあると思います。5歳から習い始めたクラッシックバレエの賜物でしょうか。今シーズンのSP、FSはバレエやオペラのナンバーで、ネイサンの得意とするところがダイレクトに伝わってくるプログラムでした。

この国別対抗戦の「海賊」でも見せてくれたステップでの足さばきや、スピンに入る前の姿勢は美しいのひと言です。さすが、目の肥えた日本のフィギュアスケートファンの皆様は彼の魅力をよく理解しているようで、コール前から手拍子が起きていました。想像以上に人気者！ただ、靴が合わなかったとも、足首を怪我している？とも言われていますが、ルッツを回避した影響もあったのか、SPはノーミスだったものの99.28点の2位。全米選手権、四大陸選手権でのネイサンの演技は完璧ともいえる出来だったので、それに比べるとやや動きが小さく見えたのは疲れの影響もあったのかもしれません。

平昌五輪での羽生選手や宇野選手のライバルとして、一躍注目の選手になりつつあるネイサンは今、まさに伸び盛り。その才能は紛れもありませんが、ひとつ気がかりがあるとしたらこの2～3年、成長痛に苦しんだり、股関節の手術を受けるなど、やや体調不良に悩まされる時期が時折あることでしょうか。今の時代の選手たちは体に、より負担がかかってしまうのかもしれませんが、ピーキングに気を配りながら、その気品溢れるスケーティングをできるだけ長い間見せてほしいと願っています。

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