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産婦人科医に聞いた、「更年期を楽しく迎え、乗り切るために今できることは?」

2019.06.13

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ホルモン補充はとても有効な治療法


さらに具体的な症状を抱えている人は、婦人科でのホルモン補充治療が有効だそう。「クリニックでは血液検査で更年期かどうかもわかります。ホルモン補充療法は“Hormone Replacement Therapy”の頭文字からHRTと呼び、女性ホルモン分泌の急激な低下を防ぐために、ごく微量のホルモン剤で補う治療法です。治療費は決して高額ではなく、更年期治療としてのHRTはすべて保険適応です。貼り薬、塗り薬、飲み薬の3種類があり、のぼせ・ほてり・発汗については特に1、2週間で劇的な改善が望めます。

日本ではホルモン剤に対して消極的な考えをもつ人が多いようですが、副作用のリスクは最低限に抑えられています。乳がんや子宮体がん、心筋梗塞や脳梗塞などを経験した人は受けられませんが、もともと健康な女性でしたらたいていは受けることができます」。また自然な治療を求める人には漢方薬という選択肢も。「HRTほどの即効性は認められませんが、HRTに抵抗のある方や、既往症によりHRTが使用できない人などに処方します」



女性ホルモンに似た働きをする、エクオールの摂取を


まだそこまで症状が出ていないという人や、薬が使えない人には、女性ホルモンに似た働きをすると言われるエクオールの摂取がおすすめ。「イソフラボンが腸内細菌によって代謝され、エクオールという成分になると、女性ホルモンと似た働きをするのですが、そのイソフラボンを代謝する力がある人=エクオール産生能は日本人の2人に1人。エクオールを作れない人は、いくら大豆イソフラボンのサプリメントを摂取しても効果がなかったという報告もあります。エクオールは更年期症状だけでなくシワやメタボ、骨粗鬆症や動脈硬化の予防にもなりますので、補助食品として毎日の生活に取り入れることは効果的でしょう」



 



吉野一枝(よしの・かずえ)先生
よしの女性診療所所長、産婦人科医、臨床心理士。1954年東京都生まれ。コマーシャル制作会社勤務などを経て32歳で帝京大学医学部入学。卒業後さまざまな病院勤務を経て2003年開院。日々診療に当たるほか、「NPO法人女性医療ネットワーク」副理事長、東京産婦人科医会学校保健担当理事など、女性の健康への啓発や講演にも力を注ぐ。著書に『40歳からの女性のからだと気持ちの不安をなくす本』(永岡書店)ほか。
撮影/田村浩章(人物) 取材・文/吉野ユリ子 写真/PIXTA   【美の習慣1】 産婦人科医に聞いた、「更年期は怖くない!正しく知ってうまく付き合いましょう」
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